任務の日
「あ!ちょ!イヤ!触らないでってば!ま、待ってよ!本当に待っ…あああああぁ!」
「大丈夫だ、問題ない」
「大有りだわぁ!」
何で僕が、男の筈の僕がこんな男なんかに!
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「では、白雪氷牙…貴様に最後のチャンス…任務を与える心して掛かれ」
「分かりました。それで目的地ですが…僕一人では侵入する事すら難しいのですが」
「日本に三カ所有る、魔闘士育成学園東京支部…通称[魔闘学園]…心配は無用だ、我々が侵入ルートを作る。貴様は侵入しターゲットを消して帰って来るだけの任務だ抜かるなよ(まぁ、任務に成功しても帰って来れるとは思えんがな)それとコレを奥歯に仕込んでおけ…任務に失敗した時用の毒丸だ」
「…はい」
「それと貴様の妹の事も心配するな」
「っ!…分かりましたでは僕が死んだ時に任務の事は伝えて下さい」
「……あぁ」
こうして、僕が僕を無くす任務が始まった。
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「おい氷牙!お前、ターゲットの顔写真もらったのかぁ?どうせ今日で最後なんだからしっかり死んで来いや」
「……エリート様か、写真はまだもらってないけど…しっかり死んで来いってお前酷いんじゃないのかい?エリート様」
この男の名前は裏島賢次という奴だ。何かと任務を成功させノリに乗ってるエリートだ僕とは同期で、二人指定の仕事で組んだ時からコイツは成功し僕は落ちこぼれになった。別に僻んでいる訳ではない、僕はこの村で唯一の定食屋をやっていてお客さんは少ないけどお金に困った事はないのだから…寧ろ今やっている暗殺の任務をさっさと引退して自分の店に戻りたい程だ、妹もまだ高校を卒業していないので任務を終わらせて帰らなくちゃ
「やっぱりもらってなかったか、ホレ!お前の分ださっさと終わらせて来いよ!…俺の為にな」
「ん?最後なんか言った?」
「んーにゃ、よし!ここを抜けたら仕事開始だ」
少しの会話をした後、魔闘学園へ侵入した。