てんせー完了です by神
(さてさて、此処は何処だ?)
さっきの変な掛け声で転生したらしいが、いまいち信用できない。
布団から出るようなもどかしさを感じながら、ゆっくりと目を開ける。すると―――ッ!
「・・・・森?」
全く別の世界の、全く見知らぬ土地の、全く分からない森の中に放置されていた。
「え?...待って、待って。え?どゆこと?え?何でこんなとこに放置なの?え、え?」
てんぱって、え?が大量に出てくる。あ、手紙が振ってきた。
○○○
from 神様
え~と、無事転生できたみたいだね。よかった、よかった。
まず、何でそんな所に居るのかは、私がそこがいいかな?と思ったからだね。
特典も付けておいたし、あ、それも下に書いてあるからね!
その特典を扱うのにちゅーとりあるが、必要かと思ったから適切な所を選んだらそうなちゃった。
詳しくは後で教えるけど、今は生き残ってね!
あ、容姿も変えといたから鏡を入れとくから、勝手に見といてね。
それじゃ、がんばれ~。
特典
髪、アホ毛が目的地までの方向を指す
頭、脳の回転の速さをそこらへんの人の√853倍
目、対象のうぃーくぽいんと(弱点のことだよ)が見える
耳、そこらへんの人の3倍
鼻、(ry
腕、1時間毎に震える
身体能力、そこらへんの人よりかなり高め
治癒力、そこらへんの人よりかなり高め
特殊能力、【カラクリ仕掛けのお人形】
背中にあるゼンマイを3回巻くと3分間、上の特典が4倍になる。
連続で使用出来ない。3分のインターバルが必要。
ちなみにゼンマイは1時間に5回は巻かないと動きが停止する。巻くと動く。その時、能力を発動するか選べます。
○○○
「・・・・・・・・」
無言で一緒に入っていた鏡を使い、自分の容姿を見る。
黒髪で書いてあるようにアホ毛がある。ピコピコ動いてる。次、目はどちらも黄緑色になっている。左目はキラキラしてるが、右目はハイライトが無い。次、他は同じ。次、服装は昔ながらの学ラン。次、背中にはゼンマイ。
大きく息を吸い込み、全力で叫ぶ。
「何が無事だよ!このままじゃのたれ死ぬだろうが!というかちゅーとりあるって何!?つーか、カタカナをしっかり発音しろよ!毎回毎回ひらがなにするな!あと特典も意味分かんねえよ!何でアホ毛を勝手にピコピコ動いてんだよ!目的地を指しても自分じゃ見えねえよ!頭の回転がそこらへんの人の√853倍!?そこらへんって何だよ!しかも√853倍って分かりずれえよ!もっと20倍とかきりがいいのがあるだろ。なぜ√を選んだ!?目で弱点が分かるのは嬉しいけど、わざわざ解説とかいらねえよ!バカにしてんのか!耳もそこらへんの人って誰だよ!鼻も同じだろうけど略すな!腕は腕で何で震えるんだよ!腕時計とかもっと他にあるだろ!身体能力と治癒力、そこらへんの人のかなり高めって何だよ!何でそんなアバウトなんだよ!特殊能力は・・・・普通だな、おい!てか勝手に容姿を変えるなよ!黒髪に黄緑の目って不自然なんだよ!しかも何か目の光彩が違うし、別の色に見えるだろ!確かに俺は虹彩異色に憧れてたけど、これじゃあ光彩異色だよ!あと学ランって古いな!それと何でゼンマイ付いてんだよぉぉぉおお!」
俺の長ったらしいツッコミが森に虚しく響いた。
■◇■◇■
あの手紙を学ランの内ポケットに入れて、特典を試してみる。
「まず、水の在り処をっと」
鏡でアホ毛を見てみると、丁度右の方向に向いていた。
その方向に向かって、みると...
「おお!川だ!」
綺麗か、どうかは分からないが確かに水がある。
ふざけてはいるが効果は確かだ。
これだと他の特典も信用してもいいだろう。
▽▽▽
全部試した結果、
頭脳、現状ではよく分からない。
目、そこらへんの熊みたいな奴で試すと確かに見えた。
鼻、何となく上がってる気がした。
耳、(ry。
腕、確かに震えた。(携帯のバイブみたいだった)
身体能力、熊をグーで殴り飛ばせるレベル。
治癒力、さすがに自虐は怖くて出来なかった。(ヘたれと呼ぶな!)
特殊能力、確かに出来たがインターバルは4分だった。
「とりあえず、人に会わなくては」
俺はアホ毛に従って森の中を歩き出した。