富農にたいする戦術について意見をもとめる (一九五〇年三月十二日)
これは、毛沢東同志が中国共産党中央中南局および華東局、華南分局、西南局、西北局にあてた通達である。
目下開催中の各省責任者会議で、富農にたいする戦術の問題について意見をもとめ、返電を打ってもらいたい。つまり、この冬から南部数省と西北一部地区ではじまる土地改革運動では、資本主義的富農に手をつけないばかりでなく、半封建的富農にも手をつけず、数年たってからはじめて半封建的富農の問題を解決する、ということについてである。このほうが有利ではなかろうか、考慮してもらいたい。その理由はつぎのとおりである。第一、土地改革はかつてみぬ大規模なもので、極左の偏向が生じやすい。地主にだけ手をつけて、富農に手をつけないなら、よりよく地主を孤立させ、中農を保護することができ、また、むやみに殴ったり殺したりするのを防ぐことができる。さもなければ、これを防ぐことはひじょうに難しい。第二、これまで北部の土地改革は戦時におこなわれたので、戦争の雰囲気が土地改革の雰囲気を圧倒した。いまでは、基本的には戦争がなくなったので、土地改革がとくに目立ち、社会にあたえる衝撃がとくに大きく、地主のわめき声がとくに鋭くなるであろう。いましばらく半封建的富農に手をつけず、数年たってから手をつけるなら、われわれにはいっそう道理があることになる。つまり、政治的主動権がいっそう大きくなる。第三、われわれと民族ブルジョア階級との統一戦線は、いますでに政治的にも経済的にも組織的にも形成されているが、民族ブルジョア階級は土地問題と密接につながっているので、この階級を安定させるためには、いましばらく半封建的富農に手をつけないほうが妥当と思われる。
いましばらく富農に手をつけないという問題は、昨年十一月の政治局会議でわたしが提起したが、そのときには詳しい分析も決定もおこなわれなかった。いまは決定しなければならぬ時機である。決定後は、土地法その他の土地改革関係文書を改定し、かつ公布して、新解放区各省の土地改革関係幹部の学習に役立てる必要がある。こうしてこそ、秋の取入れ後から土地改革をはじめるのに有利なのである。さもなければ、時機をのがし、受け身の状態におちいるであろう。したがって、政策決定のさいのよりどころとするため、中南局だけでなく、華東局、華南分局、西南局、西北局の同志諸君もこの問題を討議し、また、この電報を所属の各省委員会、各市委員会に転送して討議させ、賛成と反対の意見を集めて、すみやかに中央へ打電してもらいたい。以上の点について重視されたい。




