58本目 物語が描けないなら 詩を描けばいいのに
物語が描けないなら 詩を描けばいいのに
著者:日浦海里
Nコード:N3811HX
形式:短編
現在評価:100pt以上
作品種別:提言系、HOW TO
【あらすじ(著者による)】
物語を書く上での ストーリーの作り方 文章の書き方 文章構成の考え方 そういう指南書は 偉大な先達により数多書かれています。
それでも、うまくストーリーが作れない もしくは、なかなか納得できるストーリーが出来上がらない そんな方、試しに詩を書いてみてはいかがですか?
ただ詩を書くのではなく、物語を紡ぎ上げるために詩を書いてみる。
まぁ、試しに読んでみてください。
物語の作り方 詩を書くメリット(※キーワード)
【筆者(鶴舞)によるコメント】
著者の『日浦海里』氏は詩・童話ジャンルを中心に活動されている方で、本作が初エッセイになります。
本作を一言で言うと、「『詩』への愛に溢れたエッセイ」です。
ご存知で無い方のために申し上げますが、詩もエッセイと同じく(※それ以上に?)、投稿数や常駐なさっている評価者数で、厳しい状況に置かれているジャンルです。
エッセイジャンルをどうにかしようと、HOW TOや煽り、そして本作のような作品紹介エッセイまで書いている人間として、日浦氏の行動には、深い共感を覚えます。
ですから、同じような立場に置かれた『仲間』として、エールを贈りたいという気持ちも、当然あるのですが、本作を紹介するのはそれだけが理由ではありません。
本作の良い点、まずは、具体的な詩作の方法が書かれている点です。
こちらに紹介された方法に則って書けば、初心者であっても詩らしい作品が書けるのではないでしょうか。
そして、何より素晴らしいのは、詩作のメリットがきちんと示されている点です。
特に、『身につけた詩的な表現力を、他の創作に還元できる』というのは、私にとっても、完全に目から鱗でした。
私も歴史作品を書くとき、オリジナルの辞世の歌を入れたことがありますが、ハイファンのプロローグ部分で伝承の形で詩を入れたり、吟遊詩人を登場させたりといった形で、活用することもできそうです。
ジャンルを超えた詩の可能性を、見せてくれた作品でした。