31本目 クモをつつくような話 2019~2020 その1
【閲覧注意】
クモ(節足動物)に関するエッセイです。
長文注意!
クモをつつくような話 2019~2020 その1
著者:山崎 あきら
Nコード:N9964HA
形式:短編
現在評価:100pt未満
作品種別:日常系、知識系
【あらすじ(著者による)】
2019年から2020年7月頃までのクモの観察記録です。
ナガコガネグモとの出会いから、クモとハイタッチする方法、さらにクモはある種の知性を持っているのではないかということまで語ります。
SF クモ ジョロウグモ オニグモ(※キーワード)
【筆者(鶴舞)によるコメント】
『SFジャンクボックス』シリーズでも知られる『山崎 あきら』氏のエッセイです。
まず、よくご覧ください。タイトルは『クモをつくような話』ではありません。『クモをつつくような話です』
さらに、あらすじや、キーワードを参照していただければわかると思いますが、これは蜘蛛(※節足動物:一般におしりから糸を出すヤツ)の観察記録です。
ここまで読んで、「クモ!? 怖い(キモい)!!」などと思った方は、遠慮なくブラウザバックしてください。
皆さん、クモはお好きですか?
警告文を読みながら、それでもここまでいらっしゃった皆さんは、よもや「嫌い」ということはないと存じます。
かく言う筆者(鶴舞)は、比較的クモが好きです。
円網(※いわゆるクモの巣)を張る系統のクモは、うっかり突っ込んで、顔がベタベタになった経験から、あまり好ましく思っていませんが、ハエトリグモ系統の、円網を張らずに狩りをするクモは、見ていて飽きません。
レベル的には、水槽の中のヌマエビを見ているのと同じぐらい好きです。
幼少期には、網戸に引っかかった羽虫に跳びつくハエトリグモを観察していて、学校に遅刻しそうになったこともあるくらいです。
さて、このエッセイ、著者の山崎氏が、2019年から2020年7月頃まで、日常生活で見かけたクモたちと、どのように関わったのか、日々の記録をまとめたものです。
ちなみに、これ、『記録』とは書いてはありますが、内容は本当にクモへの愛に満ちあふれています。
スーパーの駐車場で、町の公園で、道端で、円網を見つけては、クモを愛でる。
このような日々を送っていらっしゃることもあり、どこに、どのようなクモが暮らしているのか、山崎氏は完全に把握なさっています。
そして、タイトルのとおり、ときにはクモをつつき、ときにはクモに名前を付け、時に昆虫を捕まえてきてクモに餌を与え……。
そんな日々の観察の末に培った眼は半端ではありません。
同種のクモで、同じ場所に円網を張っていたとしても、その違いを見分けてしまうそも観察眼。
1つのことに打ち込む人間の尊さを見せ付けられた思いです。
(※そんなに多いとは思いませんが)クモ好きなら必ず、クモが嫌いでない方もなるべくご覧いただきたい作品です。
追記
この『クモをつつくような話』シリーズ(※本当にシリーズ化されているわけではありません)は、現在2022年11月現在、全20作品がラインナップされています。(おそらく)似たような話が続いていますので、どれを選んでも良かったのですが、本作が時系列的に一番古いので紹介いたしました。
なお、筆者(鶴舞)は、まだ7作しか読んでいません。
理由ですか? 全部が全部べらぼうに長いんです。
当初は30,000(!)字前後だったこのシリーズ。今年に入ってから40,000(!?)字を超えるようになってきました。(※紹介した『2019~2020 その1』は34,000字)
面白いんで読むんですが、毎回10分ぐらい経ってから気付くんです。
「あれ? どこまで続くんだろう?」って。
それで、ふと脇に出てくる棒を見ると、5mmぐらいの小~さいヤツが、上の方にちょこんと鎮座している(笑)。
こんなことが度々(たびたび)あります。
読む速さは人それぞれですが、1話読破するのに、30分~1時間はかける覚悟が必要です。その点にもご注意を!