134本目 目眩めまわれ振りふられ、MRIで25分、閉所恐怖症の私は自分といかに戦ったか。
目眩めまわれ振りふられ、MRIで25分、閉所恐怖症の私は自分といかに戦ったか。
著者:pinkmint
Nコード:N8576IF
形式:短編
現在評価:100pt以上
作品種別:体験系
【あらすじ(著者による)】
長年続く耳鳴りの激化、日々深刻になっていく目眩で日常生活も創作活動もできない状態の作者が、脳神経科にかかった結果、深刻な閉所恐怖症を抱えながらMRIという閉鎖空間での25分の検査に挑む、スリルとサスペンスと情けなさに満ちたパニックエッセイ
日常 私小説 闘病記 めまい 耳鳴り 閉所恐怖症 MRI(※キーワード)
【筆者(鶴舞)によるコメント】
皆さんは頭部のMRIを受診した経験はありますか?
私は、頭部は1度だけ経験があります。もう10年以上前になりますが、数度、吐くほどの頭痛に襲われ、「コレは絶対に脳のどこかがイカレてる!」と考えた私は、急いで脳ドックを受診。その際に造影剤を入れた上で、MRIを使って脳の血管を検査してもらいました(※その経緯や結果は気が向いたら書くかもしれません)。
頭部のMRIは、体中を固定され、絶対に動かないように念を押されて、頭からトンネルのようなマシンの中に入れられます。それだけならまだしも、検査中はずーっと“ガンガンガンガン”って轟音が鳴り響いてるんです。これがうるさいのなんの!
検査は小一時間かかったのですが、機械の音がうるさすぎて、何かを考えようにも集中できないし、かといって眠れもしない。今、思い返しても、苦痛なイメージしかありません。
著者の『pinkmint』氏は、重度の目眩と耳鳴り持ちです。
その症状が進行して、日常生活にも支障を来すようになったことから、とうとうMRIを受診する決断をします。
……閉所恐怖症であるにもかかわらず。
閉所恐怖症の方が、あの狭い空間に閉じ込められた時、一体どんなことを考えるのか?
本エッセイには、その時『pinkmint』氏が考えたことが事細かに書かれています。
閉所恐怖症の方にはオススメできませんが、そうでない方は、一見の価値があるかと思いますので、是非御一読を!
なお、『pinkmint』氏は、ホラーや純文学、ローファンなどのジャンルの小説を執筆する傍ら、本作の他にも時々ハッとするようなエッセイを発表していらっしゃいます。
今回紹介するにあたっては、『人でなしの恋 心から一生抜けない透明な爪について(N7290JB)』、『一丁目の魔女とわたしの三十年(N3963JX)』、『自費出版を考えている方へ。経験者のみが知る現実とおカネ、さらにメリットとデメリットを赤裸々に語ります(N2493IO)』等の作品も候補に挙がっていたのですが、『閉所恐怖症の方の感覚を知ることが出来る貴重な記録』という観点から、本作を選択しました。
選から漏れた作品も、心に刺さったり参考になったるする点が多いと思いますので、書き出しておきました。興味のある方は御覧いただければ幸いです。
次話は(も?)とある病気絡みの連載エッセイを紹介します。




