11本目 ツバメの雛さまが巣から落ちてこられたのでお育て申し上げた件
ツバメの雛さまが巣から落ちてこられたのでお育て申し上げた件
著者:けも
Nコード:N8271ET
形式:短編
現在評価:4,000pt以上
作品種別:体験系・日常系
【あらすじ(著者による)】
とある6月、ツバメの雛と暮らした日々を備忘録としてまとめてみました。
野鳥 ツバメ ほのぼの 子育て アホ毛 コオロギ ちゅん太さん(※キーワード)
【筆者(鶴舞)によるコメント】
皆さんは、鳥の雛を拾った経験はありますか?
私はあります。大風が吹いた翌日、職場に行ったら、二羽のツバメの雛がいらっしゃいました。幸い糞受けの段ボール中に落ちたようで、まだお元気な様子。親ツバメは近所の木からこちらを見守っております。さあどうする! 職場では出勤してきた職員たちが、本来業務そっちのけで、対策を話し合います。色々なアイディアが出ました。
・人間の臭いが付くと親に殺されるからそのままにしておけ
・高い木の枝に置いておけば、親が迎えに来る
などなど……。
ちなみにこういったとき、基本的にどのような対処をすべきかご存じですか?
正解は『巣に戻す』です。
ツバメは、羽が大きいので、それなりに大きい鳥のような錯覚がありますが、思った以上に小さく軽い鳥です(※スズメ以下)。落ちてしまった雛を親鳥が巣に戻すことは、普通できません。
ですから、人間が戻してやらなかったら、その雛は天に召されるしかないのです。
私の職場では、デマに踊らされ、謝った対処をしたせいで、巣に戻すまでに2時間かかりました。
その後、無事に巣立ってくれたからよかったものの、これで何かあったら、悔やんでも悔やみきれないところでした。
さて、このエッセイの著者『けも』氏が採ったのも、最初はオーソドックスな方法でした。
ところが、その後、紆余曲折を経て、とんでもない茨の道を歩むことになったのです。
なお、私は『茨の道』と書きました。それは一歩引いて遠くから見るとわかることで、普通読んだだけでは気付けないと思います。
なぜなら、『けも』氏の、困難を困難と見せない軽快な文章と、あふれ出る雛への愛情に、読者は完全に引き込まれてしまうからです。
最終的に雛がどうなったのか、『けも』氏が何をしたのか、詳しくは書きません。
どうぞご自身の目で、愛らしい雛の姿と、迫り来る試練(?)、それに立ち向かう人の姿、そして、その結末をお確かめください。