105本目 ニ代目ボンクラ君主は錬金術師?〜今川氏真の不思議な生涯〜
ニ代目ボンクラ君主は錬金術師?〜今川氏真の不思議な生涯〜
著者:Django(じゃんご)
Nコード:N8549HF
形式:短編
現在評価:3,000pt以上
作品種別:知識系
※歴史ジャンルへの投稿作品
【あらすじ(著者による)】
転生ものでもなければ、鋼な錬金術師な物語でもありません。
ボンクラと言われた今川氏真の不思議な生涯のお話です。
無一文となっても不思議とお金に困らないという男のお話です。
出所の不明なお金は錬金術でつくったとしか本当に思えません。
史実 時代小説 今川氏真 今川義元 早川殿 戦国武将 戦国大名 中世 ほのぼの ハッピーエンド 織田信長 文化人(※キーワード)
【筆者(鶴舞)によるコメント】
ランキングを眺めていると、時折エッセイジャンルじゃない場所で、「これエッセイじゃね?」って作品を見かけることがあります。『その他』や『ヒューマンドラマ』と並んで、筆者(鶴舞)が出没している『歴史』ジャンルは、その手の作品が数多く存在します。
これを聞いて、「『ジャンル違い』では?」という疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。
しかし、世の中には『歴史エッセイ』というモノも普通に存在していまして、この系統の作品は『歴史』に投稿しようが『エッセイ』に投稿しようが、一概に『ジャンル違い』とは言い切れないのです。
※ちなみに
『その他(その他)』
→「随筆or小論文とはちょっと違う気がするから」
『ヒューマンドラマ』
→「人間の生き様を描いたから」
さて、歴史ジャンルにある作品を紹介する理由付けが済んだところで。
皆さんは、『今川氏真』を御存知でしょうか?
それなりに知っていらっしゃる方は、これ以降は読み飛ばして構いませんので、下のランキングタグから本編を読んできてください。3,000pt超の歴史エッセイは生半可ではありません。氏真のイメージが180°……。は行き過ぎかもしれませんが、120°ぐらいはひっくり返るんじゃないかと思います。
えー、あまり歴史に詳しくない方。今川氏真は知らなくても、織田信長なら知ってますか?
「知らない!」「そんな人がいたって聞いたことある……」
と、おっしゃる方。申しわけありません。
おそらく、このお話は読んでも興味がわかないと思います。ここでブラウザバックしていただいた方が良いかと。
次回は日常系のほんわかした作品を紹介しますんで、また次回お越しください。
では、「織田信長ならそれなりに知っている」という方。『桶狭間の合戦』を御存知でしょう。
今川義元率いる大軍を寡兵で打ち破ったことで、信長が世に羽ばたくきっかけとなった合戦です。
本作の主人公である今川氏真は、その義元の息子にあたります。
『 海道一の弓取り 』と言われた父に対し、後を継いだ氏真の趣味(※特技)は蹴鞠でした。この有様では、とても戦国の荒波を乗り切ることなど出来ず、今川家は坂を転げ落ちるように勢力を減退させます。
そして、最後は母親の兄で同盟を組んでいたはずの武田信玄に裏切られ、父の死から数えてたったの9年間で大名としての今川家を滅亡させてしまいました。氏真31歳のことです。
根拠地である駿河を追われた氏真。奥さんの実家である北条家(※小田原)に身を寄せるも、北条が武田と同盟を結ぶことになったため、命を狙われることになります。
氏真が逃げ出した先は、なんと、家臣だったのに裏切って独立した徳川家康の所でした。
さらには、親の敵である織田信長のもとにも身を寄せ、そこでは命令されて特技の蹴鞠を披露するなどしています。
そして、その後も各地を転々としながら46年間の後半生を送り、1615年に江戸で77年間の人生を終えたのです。
これを見ると、かなり数奇な、と言うか、悲惨な人生を送っているようにしか見えません。しかし、それは違ったのです! ネタバレになるので詳しい内容は書けせんが、彼の人生、私の予想の遥か斜め上を行っていました。
ここで、もう一度タイトルに戻ってください。
『ニ代目ボンクラ君主は錬金術師?〜今川氏真の不思議な生涯〜』
「錬金術師?」「不思議な生涯?」謎の言葉が踊ってますよね。その意味は、本文で明かされています。ここまで読んで興味をもった方は、是非御一読ください。今川氏真のイメージが一変すること請け合いですよ。
次話は日常系。提言系の作品ばっかり書いていて殺伐としていた筆者(鶴舞)の心に癒やしと潤いを与えてくれた、思い出の作品です。