妹ちゃんのピンチ
大きく、丸っこい目。小動物的なかわいさ、しかし醸し出す雰囲気は、どこか違和感を感じる。これは妖艶さなのか-少女からは考えられない、わずかであるが艶やかさ。それとも、なにか圧倒的、支配的感覚なのか、または天使?。
小さな少女は震えながら、領主に近づく。
領主であるこの私、フランク・アンダルシア・ピピンは今ではコネと財力でこの町の領主になり、この地域はフランク地方と、名乗ることを皇帝陛下からも許され、この結果通行税は全て自分のところに。そして、民のほとんどが農奴であり。自由にあつかえる。もちろん国には忠誠を誓い。金も多く貢いでいる。汚れ仕事も率先するほどだ。
ここまで至るのに時間は掛かったが人を見る目は養われて、自分にとって都合の良い人、敵にわましてはいけない人。逆に潰し、全てを奪ってもよい人。このことごとくを見抜きここまでの地位を獲得した。仲間や配下の者も他の地方領主と比べて多いい。
この俺が初めて覚える感覚、うまく表現できないが、とくかくてにいれたい。もし帝国の重鎮どもにしられたらもっていかれそうな-いくら金を積んでも諦めてもらえない。そんな感覚に気づく。正に天からの啓示、この、娘を手に入れろと。娘をてにすれば、なにかが起こる。もちろん邪気かもしれねが…それでも、ほしい。
[カカル、急ぎ鑑定士を連れ戻せ。]
執事長カカルは急ぎ玉座の間から退出する。しかし急いでいるように思わせない-実際はすごく慌てているが-態度だ。
(くそ〜ここまでの娘ならCランク鑑定士では詳細がわからないかもしれない。Bランク以上の鑑定士など帝都でなければ、いないぞ。帝都のやつらに知られたくはないなぁ〜。)
あくまでも忠誠を誓うのは皇帝陛下とその弟君である。陛下の周りをうろつくハエどもなどに。
(なになに?は〜今どんな状況よこれ〜。誰か説明プリーズ。)領主が妹を眺めていたら、何か察して執事長に何かを伝えた。きこえなかったが、執事長と領主の雰囲気からして良くないことだろう。急ぎめに執事長が退出した。もしかして、性欲か、ベットの準備させてるのか。じっ〜と考えるように妹をみている。この変態領主め。絶対に許さないぞ。お兄ちゃんは。そんなことを考えていたら、扉から執事長の声が。
[領主様、…]
[よい。早く、入れ。]
入ってきたのは先程の鑑定士だ。
(あっ…気づいたときには遅く、妹が鑑定されている。やばい。)(俺の妹の謎スキルが、バレる?Sランクの俺でも不明スキルが?でもどっちにしてもヤバイだろ。)
両親たちは、動けす。戸惑い。完全に思考制止状態だ。(人間から魂がぬけたらこんな感じかなぁ〜。いやいや、こんなことを考えてる時では…どうする俺!)
いろいろ頭で考えている途中で鑑定士が鑑定結果を発表する。
[領主様、ただの生活に関するスキルですね。整理整頓スキルとか、掃除とか。ランクはFです。]
[慌てて、呼び戻されたから何事かと思えば。ただの庶民の一般的スキルですよ。]
焦らすなよといった感じの態度を全面的に醸し出して領主に報告する。
[鑑定士よ。なにか感じないか?]
[いや〜、すいやせん。俺幼女趣味とかないんで〜]
なにを、言ってるのかこいつは。落胆した態度の領主にさらに。
[むしろ、このガキほうが、凄いですよ。肥料しか作れないがCランクは感じるものがありますね。でも残念だったな稼げないスキルで、ガキ。]
もちろん幻術でごまかしているが-妹には間に合わなかったが。(このおやじ、うぜ〜から闇魔法ランクS魔神の呪いでもかけてやろうかぁ〜。)
[わかった。すまなかったな。鑑定士。]
[へぃ。それでは失礼します。お金も貰いますからね。]
[わかっている。カカル。日送りと費用を渡してやっくれ。]
この俺の、フランクの予想がはずれることなどない。
鑑定士と執事長が退出した後も、領主は何かをかんがえている-護衛の兵はいるが無防備に深く考えている。
(いや〜Cランクこどきの鑑定士ではわからないとは、思ってたがまさか、全然違うスキルになるとは。でも俺も鑑定できてないけど。やっぱり妹ちゃんは天才か〜?)
[ウィリアム家の者よ。提案があるのだが。]
十六穀米って健康にいいですよね〜って言う人に16個のなにが含まれてるですか?って聞いたら返事がなかった。