執事来襲
この世界で生活していて良いことの2つ目は、かわいい妹の存在だ。目はクリクリで金髪-これは母親似-まだ幼いのにときどき妖艶な雰囲気をかもしだす。町の少年たちのなかでは一番人気で、いつも少年グループたちの間で取り合うことも頻繁に起こるので、悪い虫がよりつかないように見張るのも兄の務め。いつも乱暴めに邪魔をする。その結果兄最強のイメージが妹の中であるらしく、[将来はお兄ちゃんみたいな強くカッコイイ、騎士様-この世界最強の組織は王国騎士団-とけっこんする。]といっいる。[そうだぞ、兄以上に強い人と結婚するんだぞ]と小さい時から言い聞かして、あまやかしていたら、最近では女王様のような態度になりつつある(あーなって恐ろしい妹なのかぁーまだ8歳だぞこのやろー、はーでもめっちゃかわいい。)そして周りの子供たち-妹と同じぐらいの年齢-はその女王様の態度でよりいっそうメロメロになる。(おい、この世界のガキ共は、ヤベー性癖もってないよなぁ、もしあるなら今の内に肥料にでもするかぁー。あーなんか娘を嫁にはやらない頑固おやじの気持ちを理解したわー)
そして、この妹と俺が両親を悩ますことになるとは。
ある日領主様の屋敷から執事風の男が町にやってきた。普段町に来る人は、旅人か収穫物を回収にくる担当官。この担当官は王都であるダシネットからくる貴族-二流貴族らいしが領主より偉い-が収穫物を金と交換してくれるらしい。しかしその金はほとんど領主が持っていき、われわれにはほとんど、支払われない。理由としは、土地への税と防衛費用らしい。町の周りにはモンスターがでるので冒険者や騎士-騎士はほとんどこない-がモンスター退治をしてくれる。領主がダジネットの近隣都市のノルマン-わが町からの一番近くの都市-の冒険者組合に依頼をして、冒険者を派遣、駐留してもらっている。
その金が高いらしい。(いやーあれは溜め込んでるよ。だって半年一度の見回りで、領主をみたが、豪華な服装、肥えた豚のような体型、そしてお供の数だ。まさに悪代官そのもの。ぜったいにお主も悪よのー。あれーおやめくださいご主人様、よいではないかよいでは!やってるよ。)その領主の執事がいい話をもってくるはすがない。
[ウィリアム家のものはいるか、私は領主様の執事のバイシャルクである。]
[はぁはぁーバイシャルク様私めがウィリアムであります。何用でありますか。]
家族は玄関の外に出て土下座のような姿勢で執事を迎えた。(くぅーこれ程身分に差があるのかよー)父もお偉いさんを迎えることなどないので、本能で土下座してしまったのだろう。
[よし、それでは領主様のお言葉を伝える。嘘偽りを申すなよ。]
[ウィリアム家のみ収穫量がここ5年ほど、たのものと比べて倍程あるが理由を申せ。]
[なにかよからねことをしてはいまいな。]
父も母も下を向いたままどう答えればよいのかわからないで黙ってしまっている。ここは俺の出番だ(かわいい妹よ兄の姿を見ろよ〜)
[バイシャルク様、私めが答えてもよいですか?]
[おぅ ガキよ申せ。]
(いやーうぜえなこのジジイやっちまうよまじでーとおもったが、気持ちを落ち着かせて)
[私めの魔法でございます。]
[ぇ…どうゆう…嘘ではないな。]
[はい!]
元気よく、透き通る風のなか俺の言葉がよく響く。まじか〜といった表情の執事と、それいって大丈夫なのと心配そうな両親の視線がきつい。
もう無理