表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/11

1

しばらく公園をふらついてから、大通りに出た。

 この時間だと、クラブ帰りの涼子に会えるかも知れない。

 あたしは目に付くところのショーウインドウを覗きながら、気が付くと学校に方に歩いていた。

「ちょっと、そこのお美しいお嬢さん」

「えっ、あたしのこと」

 反射的にあたしは後ろに振り向いた。

「他に誰がおる」

 そこには眼鏡をかけた白髪の易者らしき人が、あたしの方を虫眼鏡を通して見つめている。

「おぬし、かなり強力な災難の相が出ておる。今日もいろいろ災難があったじゃろう。どうじゃな」

「え、どうしてわかるの?」

 あたしは図星とばかりにその易者の方に近づいた。

「もう少し詳しく見てしんぜよう。左手をここに」

 あたしはズバリ当てられたという恐怖と、好奇心が交差していたが、好奇心が勝ってつい易者の前に手を出してしまった。

 易者は虫眼鏡でまじまじとあたしの手を見る。

 この時あたしは、手相を見られるってあまり気持ちのいいものではないなぁと思った。

「こっ、これは」

「え、どうしたの」

 ドキッとして、つい大声を出してしまった。

「かわいそうじゃが、あなたさんは三日後交通事故に遭われると出ておる」

「えっ、交通事故……」

 これを聞いた瞬間、あたしは頭の中が真っ白になった。

「どうじゃな、わしが厄払いの祈祷で……」

「事故、事故……」

 もうここまで来ればなにがなんだか訳が分からない。

「お、お客さん」

 易者の声も全く耳に入らない。

 あたしは無意識に、そのままふらふらと歩き出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ