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太陽が大きく傾きはじめている。
あたし達は商店街にある福引き場に着いた。
人はこの時間帯だと言うのに買い物客らでごった返していた。
順番が回ってきた。
あたしは涼子からもらった福引き券を店員に渡した。
「はい、一回どうぞ。右向きにゆっくり回して下さい」
「涼子、特等当たるかなぁ」
「無理よ、無理」
取っ手をつかみ、ゆっくりと回した。
一回転するかと言うところで玉が出てきた。
白い玉が金属製の器の中に転がり落ちる。
店員が鐘を鳴らす。
「おめでとうございます。二等です」
「やったー」
あたし達は辺りを気にせず、手を取り合いながら喜んだ。
「やっぱりあたしはラッキーガールなんだ」
「よかったねぇ……」
「あたしってすごい!」
「でも、調子に乗りすぎないように……ね」
商品はクッキーの詰め合わせ。
あたし達は夕日が半分沈んだころ、帰路をとった。




