084.朝のひと時
クリスたちが起きた後に、朝風呂で色々とスッキリしてきました。
そして、その足で第2食堂に到着です。
第2食堂に着いて、すぐに、食材用のアイテム収納一覧で、食材を確認しました。
アイテム収納は、フォルダを作って分類する事と、他の人と共有する事が出来る事を昨日の狩りの途中で聞いて食材用のフォルダを作って共有しておいたんですよ。
昨日あれだけ食べたのに、減るどころか、増えています。
恐るべし共有機能です。
アイテム収納から、増えていた目的の食材を取り出して、軽いスキンシップをしながら、仕込みをしています。
仕込みと言っても『至高の蜂蜜』を水で割ってドライイーストを混ぜて寝かせておくだけのほとんど計量だけの簡単な作業ですけどね。
ちょうど、仕込みが終わった頃に、シンとティコアが現れました。
ティコアは、シンに抱かれてやってきました。
第2食堂の入り口でボクたちと視線が合うと恥ずかしそうに、シンをポカポカと叩いて、下に降ろして貰い、ひょこひょこと自分の足で歩いてきました。
「おはようございます」
「おう」
「・・・お、おはよう」
「おはようなのじゃ」
「おはよう」
「おはようございますです」
シンもティコアもお互いそっぽを向いて照れ臭そうにしています。
ちょっと気まずいけど、空気を読まずに声をかけます。
空気を読まない事は、営業には必要なスキルです。
もう、元営業ですけどね。
「朝食は何にしますか?」
第2食堂の厨房内から、みんなに確認します。
「肉だ。肉! がっつり腹にためてぇ」
「妾も肉、肉、肉が良いのじゃ。デザートは、ご褒美プリンを所望するのじゃ」
朝から、元気な2人です。
昨日の夕飯で、あんなに肉を食べましたよね?
たっぷりのお肉なんて、胃にもたれそうです。
その2人のセリフに一番反応したのがティコアです。
「う、とりあえずお水ちょうだい」
ぎこちない歩き方で第2食堂にやってきたティコアは調子が悪そうです。
シンがお酒を大量に客室に持って行っていたのと少し顔色が悪いので、ティコアもシンと一緒にお酒を飲んだのでしょう。
【神の加護:キャスト時間:0秒】
【回復魔法:単体回復:レベ・・・
っと、止めておきます。
シンとティコアの初めて夜の後なので、治しちゃいけないケガもありますよね。
たぶん、そこだけ治さないとか、【回復魔法】の融通が効くとも思えません。
ウェアラブルディスプレイのメニューを視線で操作して、二日酔いの薬を思考制御で検索して選びます。
一応、スポーツドリンクも選んでおきますか。
「はい、ティコア、二日酔いに効く薬とスポーツドリンクね」
「二日酔い?」
「今のティコアの症状だね」
「エッチ2日目のまだ刺さっているような感じに効くの? 身体ん中に空洞ができてるようで、歩きにくくてしょうがないんだよねぇ。これが治んの?」
えっと、二日酔いって単語が無いんですか?
お酒がほとんど手に入らなくなったのなら、無くなっても仕方ないですか・・・。
と言うか、ティコアのセリフにクリスとマナが喰い付きすぎです。
「違います。そっち系じゃなくて、お酒を飲み過ぎた時のお薬です。飲んでおくと楽になりますよ」
ティコアは、気恥ずかしい表情で、薬とスポーツドリンクの入ったグラスを受け取って、薬を飲みました。
「姉御、ありがとう。朝食は・・・」
「「昨日どうだったんですか?」」
ティコアのセリフにクリスとマナが同時にセリフを被せました。
2人は顔を見合わせて、次のセリフを吐きました。
「「詳しく教えて下さい(です)」」
教えて欲しいのは、朝食の希望メニューなんですが・・・。
3人は食堂の隅のテーブルに移動しちゃいました。
「えっと、お肉の入ったメニューにしておきますね」
「ああ」
「はいなのじゃ」
棒読みのシンと元気なカルキが対照的でした。
そして、今日のメニューは、トーストとワイルドチキンの卵を使った玉子焼きと厚切りベーコンを焼いたのと、昨日採集した野菜を使ったプチサラダです。
トーストと厚切りベーコンは、【神の加護:インダス】でお取り寄せして、玉子焼きは、鶏ガラスープの素だけを混ぜ込んだ簡単なヤツで何もかけなくても美味しくいただけるヤツです。
もちろん、デザートはプリンでした。




