074.揮発性メモリみたいな名前
「2人とも、手加減してくださいよぉ」
そうです。
食材ハントに来たんです。
倒しても食材が残らなかったら意味ないじゃないですか。
夕飯なくてもいいんですか?
実際、食材は、海の幸を山ほど持ってるんですけどね。
「すまねぇ」
「ごめんよ姉御」
頭を下げるシンとティコア。
その反省中の2人横を、てけてけてけてけーっと、カルキが走り抜けていきました。
「ご主人様、この辺のを狩って食べるんじゃろ? これが大きくて良さそうじゃ」
カルキがペンペンと叩いているのは、大きな羊です。
頭の天辺まで、約6mもあり、元いた世界では見る事の出来なかった象よりも大きなサイズの羊です。
考えているうちに、羊が暴れ出しました。
「高いのじゃ。高いのじゃ」
いつの間にか羊の首のところに跨がってロデオみたいに遊んでます。
「お、お嬢、そ、そいつはやべぇ。ネームドモンスターだ。以前、レベル50が数人いた18人のメンバーで戦ってそいつに全滅させられたんだ」
「あ、姉御~」
反省から心配の表情に変わった2人。
そもそも、ボクが来る前に、このパルダリウムの世界で一番強かったのは誰だと思っているんですか?
「大丈夫ですよ。そんなに強かったら、カルキの代わりにボクと戦ってたはずですからね」
【神の加護:鑑定眼】
名前:ラム・ザ・フォーエバー
種族:大仔羊
レベル:075
HP:5500/5500 MP:0000/0000
大きな仔羊みたいです。
って、これで仔羊ですか?
大きすぎます。
と言うか、名前がヤバいです。
めっちゃヤバいです。
でも、英語表記で抜け道が出来ます。
国道のバイパスくらいの抜け道です。
全く意味が変わりますからね。
だから、英語表記はどれになるのか気になります。
Ram、Lamb・・・・・・えっと、他にもあるんですか?
ただ、シンが言うほど、強くなさそうです。
だって、ボクは【神の加護】でレベルカンストしてますからね。
さらに【神の加護:無限の力】を使えば、上限無しです。
「シンとティコアは、クリスとマナを連れて下がってて下さい」
アイテム収納から取り出したサルンガと言う長弓を引きます。
武器売場に置いてあった弓ですが、心に引っかかるモノがあったのと、遠距離の敵を釣るのに良さげだったので持ってきてました。
レア装備っぽくて、そこそこの値段が付いていました。
まぁ、正直、値段はあってないようなモノです。
武器売場にあるモノは、全部ボクのモノですからね。
もちろん、矢も持ってきてますよ。
申し訳無さそうに、鏃の部分に鉛が付いているだけの矢です。
さて、予定としては、弓で敵の注意をボクに向ける。
突進して来た大仔羊を【乙女流】で頭が下になるように投げ飛ばす。
カルキ戦の時と違って、武器あり、【神の加護】ありなので、全然余裕でしょう。
ブオォォォォォン
弓を放つと、弓とは思えない音がしました。
あ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
カルキに当たらなくて良かったです。
仔羊の脳ってフグの白子みたいで美味しいらしいですよね。
えっと、半分くらいは残ってるのかな?
牽制用の弓でしとめてしまいました。
「お嬢様、レベルが上がりましたです」
「あたいも上がった」
報告通り、今のでクリスとマナのレベルが上がったようです。
【ドロップ品】
・横縞のビキニセット【レア】
・暴走大仔羊の雷角【レア】×2
・大仔羊の角×6
・大仔羊のなめし革×5
・ラノリン×15
大盤振る舞いのドロップ品です
角は2本しか無かったのに、なぜこんなに?
「お嬢、これどうするんだ?」
「アイテム収納するだけですよ? 便利に収納、一日乱獲っと」
ほんとに呪文なんか必要ありません。
無言で収納したって良いんです。
ただ、何となく言ってるだけです。
【神の加護:アイテム収納:猟師収納モード】で一気に大仔羊を確保しました。
アイテム収納リストを見るときちんと解体され、仕訳されて収納されました。
ちなみに角の数が増えてました。
ドロップ品と別物みたいです。
あっ、虎縞っぽい横縞のビキニどうしよう・・・。




