067.シンデレラバストフェア
「くっ、殺す」
シンの「くっころ」・・・頂きました。
生体売場に着いた途端これです。
と言うか、何もかも逆のような気がします。
女騎士に言わせたいセリフナンバー1のセリフと意味が正反対だし・・・、普通、『くっ殺せ』ですよね?
って、なにエクスカリバーを抜いているんですか!
仮死状態の生体が入っているシリンダー状のディスプレイケースを壊そうとしています。
ティコアが、頑張って、シンを止めようとしてくれていますが・・・。
生体の大きさはケースによって拡大縮小されるようで、中の見えるアイテム収納らしいです。
ボタンひとつで、出したり入れたり出来る便利なケースです。
でも、悪用できないように、ケースに生体を入れるには資格がいるらしいです。
誘拐とか簡単に出来てしまいますからね。
で、いい加減、止めますか。
「シン、落ち着いて」
【乙女流:陰陽術:息吹・風・狐】
少し威圧をシンに向けます。
飛び跳ねるようにビクッとしました。
いや、その、そこまで、驚くような事じゃないんですけど・・・。
「これが、落ち着いていられるか! お嬢、この『シンデレラバストフェア』って、なんなんだよ。俺好みの生体が全然いねぇじゃねぇか。ボンッキュッボンの身体のラインを強調したヤツがよぉ。例えば、この鶏ガラみたいな胸が小さくて瓶底みたいな眼鏡に赤い髪を三つ編みにした取り柄が無さそうな生体なんて誰が買うんだよ」
クリスのこめかみがピクピクしています。
『ラッキーパルダリウマー、フルフラット女史によく見ると似ているかもしれない雑種生体、残り1、サービス価格10ペッタンぽっきり』
色々と突っ込みたいセールスポップです。
シンが指差したのは、フルフラットの見た目年齢を2歳くらい若くしたような生体です。
『※【神の加護:残念な娘】付き』と小さく、本当に小さく書いてあります。
これ【神の加護】じゃ無いですよね?
あーでも、これ、保護欲をそそるかも。
【神の加護:鑑定眼】
名前:ヴァーマナ
種族:ハーフドワーフ
レベル:002
HP:0053/0053 MP:0120/0120
STR:009
DEX:009
VIT:009
AGI:010
INT:020
MND:010
CHR:009
自作のぼろぼろのカチャーシャ/自作のぼろぼろのメイド服/底がめくれかけた厚底ローファー
先に装備に目がいきました。
残念な装備です。
本当に残念な娘です。
と言うか、この娘、ステータスが平均より少し良いです。
それに、レベル2にしては、MPが多すぎます。
賢さも、結構良いです。
ちっちゃく書いてあった【神の加護:残念な娘】以外は、良さそうな生体です。
ひとり目は、この娘にしましょう。




