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063.延焼

 ティコアは、手のひらを見ています。

 感触を思い出すかのように、ニギニギしだしました。


 手のあの怪しい動き・・・、さっきの事を思い出して、ボクの秘書が・・・ムクムク・・・じゃない、ムズムズします。


 ティコアは、シンを見て、口元が少し上がりました。


「シン、今までつきまとって、悪かったね。これからは、この旦那・・・旦那は、似合わないな・・・そう、姉御だ。姉御を狙ってくよ」


 ティコアのセリフにシンは呆気にとられました。

 と言うか、ボクもです。

 姉御って何ですか!

 確かに、旦那って言うのは、ボクの容姿には似合わないです。

 だからと言って、姉御って・・・旦那より似合うような気がしないでもないです。

 まぁ、ここで、反対しても、呼び名が変わるとはとても思えません。

 ぶっちゃけ、超諦めの境地です。


「男は、大きさだよね」


 シンの下半身に視線を見ながらそう言いました。

 確かに、大きさは重要でしょう。

 成人になってて、最大で9cm以下とかだったら、死にたくなりますけど・・・いえ、死にますね。

 確実に。

 でも、そこそこのサイズがあれば充分じゃないですか!

 もちろん、9cmはそこそこのサイズに含まれないです。


 当然、シンもそこそこのサイズがあるとは思います。


 ティコアは、両手の手のひらを肩の高さで上に向け、シンの下半身への視線を逸らして、ジト目の表情を見せました。

 

「ふ」


 シンを否定するように、首を振っています。


「おい、ティコア、俺を馬鹿にしてんのか?」


 さすがに、ティコアの反応には、頭にくるでしょう。


「違う、違う。あー涙が出ちゃう。ただね。パルダリウム(いち)って聞いていたけど、シンは子供だなって思っただけだよ。ぷっぷっぷっ」


 密室での火事に酸素です。

 一気に燃焼・・・。


「ティコア、てめぇ・・・くぅ、まぁ・・・、いい、これで、追いかけられないのならばな。ただ、お嬢、ちょっと確認させてもらうぜ」


 しなかったです。

 こっちに、延焼しました。


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