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049.むなしい食事事情

「マジうめぇ」

「あっ、美味しい」


 プリンを一口食べたシンとクリスの感想でした。


「美味いのじゃ。美味いのじゃ。本当に美味いのじゃ」


 カルキは、ご褒美プリンにまだあきていないようで、美味しそうに食べてくれます。

 今までが、通常の塩味を1種類と、言う事を聞いた時にご褒美で甘い味を1種類の完全食の2種類の味だけで飼われていたので、同じ味でも気にならないようです。

 不憫です。

 本当に不憫です。

 それがあったので、漁に行って貰ったんですけどね。


「嬢ちゃん。これ、マジうめぇな。白龍王カルキさまが、気に入るのも頷けるぜ」


 シンのセリフにカルキが喰い付きました。


「小僧も、この味が分かるか。ご主人様、こやつに、もう一つ、ご褒美プリンをあげて欲しいのじゃ」


 ご褒美プリンを分けてあげるくらいプリン好きの同士が出来て嬉しいようです。

 

「はいはい」


 アイテム収納からプリンを取り出して、シンに手渡しました。


「わりぃな。で、この食いモンって、簡単に出来んのか? 出来るんなら、教えて欲しいんだがな」


 シンはプリンを受け取りながら聞いてきました。

 まぁ、隠す事じゃないですしね。

 クリスも、気になるようです。

 プリンを食べるのを止めてボクの方を向きました。


「これは、【神の加護】で作ったヤツなので、簡単って言えば簡単に出来ますね」


「あー、【神の加護】かぁ。それじゃあ、ダメかぁ」


「ダメかぁって。材料さえあれば、出来るんですけど。天界には無いんですか?」


「ねぇな。食いモンは、完全食が4種類あるだけだ」


 クリスも頷いています。


「他のパルダリウムには、無いんですか?」


 シンが首を横に振りました。


「そっちもねぇな。パルダリウム内も完全食があるから食いモンに困んねぇしな」


「飲食店とか無いんですか?」


「あるにはあるけどよ。完全食を置いてあるだけだけだぞ。まぁ、美味しくなるように、ブレンドは店独自にしてるがな。当然、飲みモンも、完全食を水で溶いて味付したヤツだがな」


 やっぱりですか・・・。

 効率的なんでしょうが、楽しくないです。


 人工世界と言っても、天界人が面倒を見過ぎです。

 住人を死なせないようにだと思いますけど、食糧を与え過ぎです。


 飢える心配がないから、食材をどうにかしようと思わないんでしょう。

 味付けは、多少頑張っているみたいですけどね。




 なんとなくですが、ボクが目指す世界が思い浮かんだような気がします。


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