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プロローグ

 きれいな夜だ。空には雲一つ無く月が主役面で光輝いて、その光を浴びている木やアスファルトは淡く儚い美しさを帯びていた。また、ときどき吹く風が草木に立てさせる葉音もとても心地いい。

いつものなら足を止めていただろう。自然が作り出した芸術に浸っていただろう。そう、いつもなら………。

 今の俺には芸術に浸れる余裕は無かった。

 必死に休みもせず全力で、淡く儚い美しさを踏みつぶしながらアスファルトを疾走する以外の選択肢は奪われていたのだ。

 「速く、もっと速く。」

 息が切れ苦しい中、無意識の内に呟いてしまう。

 「もっと速く。じゃないと。」

 殺される。あの悪魔の化身に………。

 言葉を言い終えたその直後、地面がいきなり膨張し、そして爆発した。

 「!?」

 突然起こった爆発をモロに受けてしまい、俺の体は四方八方バラバラに吹き飛んでしまった。

 (いったい…何が起きた?)

 徐々に薄れていく意識の中感じた疑問。だが、言葉にする事の出来ない疑問に答える者はいない。

 自分で答えを得ようとも、両目とも爆発によって飛んできた破片によって抉られたらしく、何も見えない。

 そして何も知りえ無いまま、俺は息絶えた。

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