第1話 ずっとお友達だよね。私たちは。(ずっと泣きながら) うん。そうだよ。ずっとお友達だよ。(にっこりと笑いながら)
天才錬金術師の女の子グリーンとそのお友達の使い魔の(普通の錬金術師の)イエローの物語。
ずっとお友達だよね。私たちは。(ずっと泣きながら)
うん。そうだよ。ずっとお友達だよ。(にっこりと笑いながら)
錬金術の世界ではしてはいけないとされている『禁忌の錬金術』がありました。
それは、たとえば『永遠の命』だったり、『死者の蘇生』だったり、『永遠の若さ』だったり、『あらゆる病気を治す秘薬』だったりしました。(けっこうたくさん禁忌の錬金術はありました。『錬金術はとっても便利で優れていたものだったけど、それだけに使いかたを間違えてしまうと、とっても恐ろしくて危ないもの』でもあったのです)
その中の一つに『真理の探究』がありました。
この世界のすべての知識を得ること。
それが真理の探究の錬金術でした。
天才錬金術師として、『生まれたときから予言をされていて(そして実際にも)』錬金術師たちの中でとっても有名だった錬金術師の女の子のグリーンは自分の知恵と知識と錬金術師としての力があれば、(それから予言が正しくて、運命が味方をしてくれれば)真理の探究の錬金術が成功するって思いました。
なのでグリーンはみんなにはないしょでこっそりと錬金術師たちの街にある錬金術師たちの学校の地下にある秘密の部屋で、禁忌の錬金術である真理の探究の錬金術をおこないました。
そして、『結果は失敗でした。大失敗』です。
グリーンの真理の探究の錬金術をお友達の『普通の』錬金術師の女の子のイエローはお手伝いをしていました。(グリーンのことがとっても心配だったからです)
そして、二人は錬金術の禁忌を犯した罪の罰として、真理の探究の代わりに『獣の呪い』を与えられてしまったのでした。
グリーンとイエローは錬金術師たちの街からも追放されてしまって、二人だけで暮らしていくことになりました。
グリーンとイエローの目的はまずは『自分たちの獣の呪いをとくこと』でした。
毎日ちょっとずつグリーンとイエローは『獣の呪いによって、心と体が獣になっていっていた』からです。(なんとか『心と体の全部が獣になってしまう』前に、獣の呪いをとかなくてはいけませんでした)
とくにイエローはお友達のグリーンを庇って獣の呪いをグリーンよりもたくさん与えられてしまったので、獣になるのがグリーンよりも早くて、今はグリーンの『使い魔』のような暮らしをしていました。(なんだか言葉を喋って服を着ている、大きな白い猫みたいでした)
そのためにグリーンとイエローは今日も元気いっぱいにとっても美しいけど、『とっても、とっても危険な、二度と出られなくなるから入ってはいけないと言われているはぐれものたちの森の中』で暮らしながらいろいろな錬金術の実験を(こっそりと錬金術師の学校から盗んできた『持ち出し禁止の禁忌の錬金術の本』を読みながら)していたのでした。
ぼん! と大きな音がして、グリーンとイエローの暮らしている小さな木の家からもくもくと白い煙が空に向かってあがりました。(どうやらまた錬金術の実験の失敗をしてしまったみたいでした)




