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75 ワアイの町②

海岸線でのレジャーや海水浴が売り物のワアイの町に来たヤヒス達だったが、巨大なロックヘッドシャークが出没するために、海に入れず、町には閑古鳥が鳴いていた。

どの冒険者も手に負えない討伐だったが、ヤヒスはそれに乗り出していた。


「おっちゃん!俺たちに任せてよ!」

「ふん・・・最初は皆そう言うのさ、で、何が聞きたい」

「話が早いわね」

とヴィーシャ。


「シャークの奴なら海岸線で一人二人バシャバシャやっているとすぐ出て来るぞ」

「なんで聞きたいことが分かったの?おっちゃん」

「みーんな同じことを聞くのさ、で、気まずそうに帰っていくまでがセットだな、ははは」


四人は街道沿いまで戻って話をしている。


「ヤヒス、あんなこと言っていい手があるの?」

「あるよ、ここに」

ヤヒスはそう言って自分の肩を親指で指した。


ヴィーシャとパムは良くわからないと言う顔をしている。


「・・・あっ、チヌック!」

ミードリが声をあげると他の二人も気が付いた様子だ。


「フフ、作戦はこうさ」

ヤヒスはそう言って話をしはじめた。


「で、私たちがおとりで海岸をばちゃばちゃするのね」

「気持ちいいよ」

ヴィーシャとパムは海岸線で波を跳ね上げている。


「ふむ、それで兄ちゃんあそこからどうするね」

観光案内所の男が聞いてくる。

「これから起こることには驚かないでいて欲しい、全て安全だから」

「ふむ」


しばらくするとヴィーシャとパムが騒ぎ出した。

「来たぞ兄ちゃん」

男がそう言うと、ヤヒスは肩に乗った鷹に声をかけた。


「チヌック、ロックヘッドシャークを狩ってこい」

「は、我が主」


鷹はそう答えると浜辺を真っ直ぐ上空まで飛び、グリフォンに姿を変える。

そのまま滑空して海面に突っ込みロックヘッドシャークを掴み上げて旋回し、遠心力で浜辺に魔物を

叩きつけた。


「は・・・か・・・ぐ・・・グリフォン!!」

「そうだよ、俺たちの仲間さ、グリフォンからしたらあんなの獲物でしかないよ」


浜辺でビタビタと跳ねるシャークにミードリがありったけの火炎魔法を浴びせると、魔物は塵となって消え魔石が浜辺に転がった。


「なんてこった、本当にシャークを討伐するなんて・・・」

観光案内所の男は唖然としている。


「と言うことなので、おっちゃん約束覚えてる?」

振り向いた男に対してヤヒスは笑顔を向けた。


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