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66 魔王

※ 66話と65話が入れ替わっております。

昇順ではなく、数字の65-66に沿ってお読みください。 ※





ヤヒス達はチヌックと言う魔物ではないグリフォンを仲間に加えて、ソヴィリバーレ王国への帰路を急いでいた。

チヌックは普段では、鷹の恰好をしており、馬車に乗ったり空を舞ったりしてついてきた。


「主よ、遠くにソヴィリバーレが見えてきました」

「おぉ、もうそんな近くに来たか」

ヤヒスは答えてチヌックの喉を撫でてやる。

チヌックは「クルルルルル」と声を出し嬉しそうだ。


その日は野宿をし、次の日は早起きをしてソヴィリバーレに向かって馬車を走らせた。

夕刻には街に入ることが出来てパーティーホームに戻った。


ヤヒスはすぐにお茶を沸かして市で買ってきた菓子をみんなに出した。

「帰ってきた感じがする」

パムはそう言うと菓子を食べ始め、幸せそうな表情をする。


全員が疲れた様子なので、順繰りに入浴していく。

風呂から出るとヴィーシャ達が地図を見て何やら難しい顔をしている。

「どうしたんだい?また次の遠征の話し?」


「そうじゃないの、北へ向かっていた勇者パーティーが敗走して帰ってきたって、さっきギルドで聞いてきたのよ」

「勇者?どういう人なの」

「ギルドに登録している中でも五本の指に入るような強いパーティーをそう呼んでいるのよ」

「と言うことはもっと実力のあるパーティーが要れば入れ替わるってこと?」

「そうよ、それでいざこざも起きている」


「問題は敗走してきたと言うことよ、つまり北には彼等より強い何かがいるってこと」

「これから先は北への遠征が難しく成りますね」

ミードリは心配そうに言う。


「今度は別の勇者パーティーが挑むみたいだよ」

パムもどこかから情報を仕入れて来たらしい。

「そうでしょうね、ギルドではこうも言っていたわ、魔物は組織化されてきて、王や幹部がいるかもしれないと言うことよ」


「つまり・・・魔物王?」

ヤヒスがなんとなくと言う風に答えてきた。

「魔王よ、まおう」

ヴィーシャがそう言って指でリズムを刻んでいる。


ヤヒスはそれを聞いてヴィーシャに質問した。

「そうなると俺たちパーティーはその魔王を討伐するために動いて行くのかい?」

「無理ね、今は無理よ、魔物が組織化されて幹部がいると言うことは、まずそいつら、いや、もっと下の魔物を討伐していくことね、そいつらを倒せないなら魔王なんて到底かなわないわ」


「そうなると今はB級パーティーになることが先決ね」

「そうなるともっと強くならないといけませんね」

ミードリが真面目な顔で地図を見つめている。


ヤヒスは何か雲行きが変わってきたことを感じ取り、額を手のひらでこすった。


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