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64 ホルンヘッド

翌朝、ヤヒス達は冒険者ギルドに向かった。

ギルドはどこも冒険者がたむろしており、一見怖いように見えるが、話してみると案外気の良い連中である。


ヤヒスはカウンターでクエストを見つくろうが、山岳地帯とあり、動物系の魔物討伐が多く見られる。

その中でも受付嬢にひと押しされたのがホルンヘッドの討伐だった。

ヤギの見た目ではあるが頭に大きな楽器のホルンのような角を持っていて、大変凶暴なため、山岳越えの人々を脅かしている。


「ホルンヘッドかぁ、凶暴だって聞くけど大丈夫かな」

ヤヒスは口に手を当てて考え込んでいる。

「いざとなったら角を片っ端から剥離のスキルで取っちゃえばいいのよ」

「ああ、その手がありましたね」

ミードリがそれに賛成する。


「だけど、ウデを上げるのが目的、スキルはなるべく使わない方が良いのでは」

パムが疑問をぶつけてくる。


「それよ!スキルをうまく使って剣と組み合わせるのが上手な戦い方だと思うの、それと連携ね、その場その場で、無言で合わせられるのが最適なんだけど」


一行が山岳を登ると、すぐにホルンヘッドの群れが見えてきた。

いつもの様にパムが支援魔法をかけて、けん制もかねてミードリが火炎魔法を放つ。

群れの半数がやけどを負い、半分戦闘不能に陥っている。


「半分は放置して残りの元気な方に集中するわよ!」

ヴィーシャが叫ぶとヤヒスは剣を抜き前に出た。

(ホルンヘッドは直線的な攻撃ばかりで、攻撃前は後ろに下がるからすぐわかるって聞いたけど、どうかな)


魔物の半数ほどが後ろに下がり爪を地面に付きたてた後に真っ直ぐ突っ込んできた。

ヴィーシャは角を剣でいなしつつ、最小限の動きでかわしホルンヘッドに臀部に刺突を入れると言う方法で、戦っていた。


(なるほど、ああいう攻撃が良いのか、動きも最小限だ、さすがヴィーシャだ)

ヤヒスも一体のホルンヘッドと向き合ってきた、魔物は爪で地面を搔き後ろに下がっ突進してきた。

(まだ、まだ、まだ、今!)


ヤヒスは剣で角をはじき、クンッと重心をそらして攻撃を避けた、剣の動きをそのままスライドさせて背中に大きく斬撃を入れた。


魔物の胴は半分ほどに斬れ落ち、塵となって消えた。


ミードリは体力を取り戻し始めた群れに火炎魔法を放ち、一気に殲滅した。


しばらくして魔物の群れは全滅した。

「ヤヒス!いいわよ!動きが断然よくなっている、しばらくはこのホルンヘッドを相手にするのが良さどうね」

ヴィーシャが言うと全員がそれにうなづいた。



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