44 魔石の仕入れ
ヤヒスはボロ市に来ていた、相変わらず用途のわからない部品やドアノブに剣の柄だけなどのアイテムが出回っている。
まさにボロ市である。
適当にぶらぶらしていたヤヒスはある一角で足を止めた。
そこには魔石らしきものが雑多に置かれていた。
「おっちゃん、これは魔石なの?」
「おうさ、上級冒険者がウチに流してきたりするモンだよ」
「どういう事なの?」
「うん?ああ、上級冒険者は下級の魔物を倒してギルドに持って行っても点数にならないんだ、それよりはウチに売った方が小遣い稼ぎになるからね」
「へぇえ、そんなことになっているんだ、誰が買って行くの?」
「細工師さ、腕輪や置物なんかにあしらうのさ、特に何の効果も無いんだが宝石よりも安くて、庶民の工芸品としては最適ってわけさ」
ヤヒスは店の親父に様々に聞いて行く。
「で、これがダンスソード、ファイヤーフォックス、ミニドラゴン」
「ドラゴンの魔石が売られちゃうの?」
「なに、弱いドラゴンでな、その割にはたくさん出現するから出物も多くて安いぞ」
「じゃあダンスソードに、ファイヤーフォックス、ミニドラゴンを5個づつちょうだい」
「ほ、買うねぇ、まとめて5000ゴールドだ」
そう言われてヤヒスは素直にゴールドを渡した。
「また来てくれよな」
店の親父は嬉しそうに言った。
パーティーホームに戻ってリビングでくつろいでいたヴィーシャ達に魔石を見せる。
「どうしたのよこれ」ヴィーシャが指で魔石をつつきながら言った。
「ボロ市で買ってきたんだ」
「なるほど、今までにない魔物の結合をためすんだね」
パムは意図を理解したらしい。
「盲点でしたね、ボロ市で売っているなんて」
「俺のスキル、結合は魔石がかなり重要になって来る、だけども倒した魔物と同じレベル帯の魔石しか今の所使えてなかったんだ」
とヤヒス。
「なるほど、レベルの高い魔物の魔石が戦闘にどう作用するか試すってわけね」
「そう言うこと、Dランクの冒険者パーティーになったんだからもっと広範囲に行動できるだろう」
ヤヒスは魔石を集めて袋に入れて腰のポーチにしまい込んだ。
結合のスキルはまだまだレベルアップが期待できる。
そして、剥離のスキルもかなり便利に扱えることが先日の武闘会で確認することもできた。
ヤヒスはこの先の冒険に期待が高まっているようだった。




