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40 魔石の取り込み

魔石を体内に取り込むことが出来るかもしれない。

150年前の魔導書から知恵を得た四人はウルフの魔石を前に考えていた。


「体内に取り込むってのは、身体を切開して埋め込むとか、そう言うことかしら」

ヴィーシャは訝しんだ。

「たべるのは」

パムが提案したら全員顔をしかめた。


「大きさ的にはクルミくらいだから・・・無理すれば飲み込めないことは無いね」

ヤシヒスは魔石を指でつついている。


「なにか・・・こう・・・器具が必要だとか?」

ミードリがつぶやいた。


「そうよ!魔法ブレスレットみたいな感じに付与されるんじゃないかしら」

ヴィーシャは手を叩いた。


「しかしそれなら現代に残っていてもおかしくない、古物でもそう言った物が見つかったような話は聞かないし」

ヤヒスがそう言うと全員のアイディアは行き詰ってしまった。

(そもそも本も怪しいもんだし・・・ん?)


「「「「結合!!」」」」


四人同時に叫んでいた。


「簡単なことだったわ、武器に魔物の特性を乗せているんだから人体でも出来るはず!すぐやってみましょう!!」

ヴィーシャは身構えている。


「ちょっとまって、ここでやって何が起こるかわからないし、最悪家が壊れたりするかもしれないよ」

パムは冷静に考えているようだ。


「なら裏門から出てすぐの林の中なら良いんじゃない?」

ヴィーシャの言うことに全員が賛同した。


すぐに裏門に向かいしばらく歩くと林の中に入った。

「ここなら大丈夫そうですね、ミードリが周囲を見回している」


「もし爆発しても良いように私たちは離れておくわ」

そう言って三人はササッと離れて行った。


「爆発したら俺死んじゃうんだけど・・・」

辺りが静まり返った。


「うわーーー!!良く考えたら怖くなってきた!!家に帰る!!」

ヤヒスが叫んで走り出したところを三人がつかまえた。


「大丈夫!大丈夫だから!!」

ヴィーシャは半笑いでウルフの魔石を手に握らせようとしてくる。

「自爆はまだ未発見の魔法ですからだいじょうぶですよ!」

ミードリは意外な力で押さえつけてくる。

「観念するのがいいよ」

パムはロッドで首を締め上げている。


しばらくして全員冷静になったところで、一蓮托生と言うことでヤヒスを中心に、残り三人が取り囲む形になった。


「じゃ、いくよ」

ヤヒスは方手のひらに魔石を乗せ、もう片方と勢いよく挟み込んだ。

「結合!!」

ヤヒスの身体をまばゆい光が包み込んでいった。


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