34 四人の冒険者①
道を間違えたヤヒス達一行は、明かりの見える方へ歩いて行った。
「どうやら村みたいだね」
ヤヒスがそう言うとヴィーシャが言葉を付け足した。
「村、だけど妙ね、尖った杭がたくさん刺さっている」
「堀も割ってますね、何か様子が変です。
近付いて行くと戸板が張り付けてある箇所が見えた。
どうやらここが出入口らしい。
ヴィーシャが戸を叩き声をかける。
「すみません!冒険者なのですが道を間違えてしまって!」
「なに、冒険者!?早く入って」
中から声が聞こえて戸が開く。
「冒険者だって?助けに来てくれたのか!?」
村人らしき男が笑顔を向けてくる。
その後ろにも村人らしき人々が顔を連ねている。
「冒険者が来てくれたぞ!!」
男がそう言うと村中がどよめきだした。
「ちょっとまってください、冒険者は冒険者ですけど、助けるって言うのはどういうことですか?俺たちは道を間違えただけです」
ヤヒスがそう言うと村人は意気消沈してしまった。
「どういうことなの?話が読めないんだけど」
村人が言うには山に薪を拾いに行った者が盗賊の話を偶然聞いてしまったと言うのだ。
その内容はこの村を襲って食料やらなにやら奪おうと言うものだった。
そのため杭を打って堀を割り、冒険者ギルドに依頼をしていたのだと言う。
「それで、ギルドからは誰も来てくれなかったと」
ミードリは話を飲み込んだようだ。
「依頼料はいくらで出したの」
パムが村人に話しかける。
「に、2万ですDランク冒険者で」
「2万!?そんな値段じゃDランク冒険者は来てくれないわよ!」
ヴィーシャが声を張る
「盗賊は何人くらいですか?」
ヤヒスが村人にたずねる。
「20数人くらいかと、あの、あなた方のランクは?」
村人の質問に目を細めてヴィーシャが答える。
「・・・Eランクよ」
村人が肩を落とすのが分かった
「ヤヒス!どう思う!」
ヴィーシャが問いかける。
「20数人の盗賊・・・今日集めた魔石なら何とかなると思うよ」
「おじさん、俺たちがその依頼受けるよ」
「本当ですか!?ありがとうございます」
「で、いつ頃来るんですか?」
「おそらく日が落ちたら・・・」
「時間が無いわね」とヴィーシャがつぶやく。
「村と掘割の見取り図を、地面に描いてください」
ミードリが声をかける
村人が見取り図を描いてミードリはそれに頷いている。
「こことここ、あとここの三カ所の戸板を外してください」
「ええ!?そんなことをしたら入られてしまいますよ!
「それでいいのです、盗賊が入って来る場所を絞るのですよ、そしてそれぞれ私たちが持ち場につきます」
ミードリは笑みを浮かべた。




