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28 食事と睡眠

ヤヒスたち一行は冒険者ギルドに来ていた。

「うーんEランクでちょっと遠出する感じのクエストはこれね」

ヴィーシャは掲示板からクエスト用紙を剥がしてカウンターに向かった。


「Eランククエスト、オオツメカワウソの討伐ですね、繁殖期になって獰猛ですから気を付けてくださいね」

「わかったわ、気を付けて行くから安心して」


「カワウソってあの、川にいるカワウソなのか?ちっちゃくてかわいいもんだよ」

「ちがうのよ、オオツメカワウソは通常のカワウソの5倍の大きさで、特徴的なのは爪が特に大きいことよ」

ヴィーシャは自分の爪を立ててその特徴を現した。


「爪が無ければ犬くらいのレベルなんですけどね」

ミードリも爪のことに言及してきた。

(なるほどね、爪が怖いのか気を付けないと)

ヤヒスは気を引き締めた。


王都から半日ほど歩いていたが徒歩はやはり疲れる。

「やっぱり歩きだと暇だし疲れるわね」

ヴィーシャがこぼしている。

パムは無言で歩いているがこれは疲れて話すのも嫌だと言う表情だと、ヤヒスは思った。


「休憩しよう、まだお昼には早いけど疲労がたまっている、討伐前に回復しておかないと」

ヤヒスが提案すると全員一致で手をあげた。

彼はてきぱきと荷ほどきをすると鍋と木皿に食器類を敷布に広げた。

湯を沸かしその中に手のひら大の何かを入れて行く。


「それなに?見たことないんだけど」

ヴィーシャが起き上がって鍋を見ている。

「いいにおいがするね」パムも起き上がる。

「魔道具か何かですか?」

ミードリも興味があるようだ。


「これは新製品のスープキューブ、一個一人前でお湯に入れるとスープになるんだ、冒険者に大人気だって、昨日もらったモノなんだけど」

「それとこれ、鶏のササミを燻製のしたものなんだ」

ヤヒスは皿にならべてスープをよそい、パンを切り分けている。

「じゃあ食べようか」彼がそう言うとみんな食べ始めた。


「あ、このスープ結構おいしい」

ヴィーシャは気に入ったようだ。

「鶏の燻製もおいしいですね」

ミードリも喜んでいる。

(荷物持ちだけど、得意な料理を喜んでもらえるなら嬉しい限りだなぁ)


昼食を食べた後は全員昼寝をすることにした、E級冒険者のクエストはダンジョンと違って、えてしてこのように緩やかなものが多い、駆け出しを卒業したパーティーにはこれくらいが適当である。


「みんなそろそろ起きて」

ヤヒスがそう言うとメンバーたちが起き上がり始めた。

「んー疲れがとれたわ!やっぱり食事と睡眠は大事ね」

ヴィーシャがそう言うと全員立ち上がり、また踏み跡を歩いて行った。

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