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23 鍛錬

ヤヒス達のパーティーは王都の外にある丘の上で剥離スキルの鍛錬をしていた。


「剥離!」ヤヒスがそう叫ぶと対象物のリンゴの皮がきれいに向けて地面に落ちた。

「やっぱりすごいわね、中身だけきれいに抜けてかわがそのままになっているわ」

ヴィーシャはリンゴの皮をつまんで見ている。


「三個成功したからこれくらいでスキルが定着してきたのかと思うけど」

ヤヒスは座り込んでリンゴの中身を食べている。

ヤヒスはふと気づいた様子で誰にともなく話し掛けた。


「これってリンゴの種だけを剥離できないかな」

「スキルが文字どうりの物なら可能だと思う」

パムがヤヒスを見つめて言う。


「とりあえずやってみたら、失敗しても食べられるし」

ヴィーシャは興味深そうにヤヒスを見ている。


「イメージです、リンゴの種をイメージして皮ではなく今度は種を剥離するイメージがいいですよ」

ミードリは本に書いてあったようなことを言い出した。


「イメージ、イメージ・・・」

ヤヒスは右手を前に出し、りんごの種を剥離するイメージをしている。


「剥離!」

リンゴには何の変化も起こらなかった。

「失敗かなあ」

とヤヒスが近づくと、リンゴを置いてある敷布の上に細かい何かが落ちていた。


「これ!リンゴの種だ!成功だよ」

ヤヒスが叫ぶとみんな寄ってきた

「ほんとね」

「取り出せていますね」

「成功している」


「よっし、このまま続けてみよう!」

ヤヒスが喜んでいるところにヴィーシャが話し掛けてくる。


「ねえ、これはミドルアントでも出来るんじゃない」

「えっでもリンゴと魔物とは」

「ロックトータスは出来たじゃない、いまやミドルアントは楽勝なんだから試してみましょう」


一行はリンゴを食べてしまうと、ミドルアントがいる丘に向かって歩いて行った。

しばらくすると一体のミドルアントが目に入った。


「あれならちょうど良いんじゃない、剥離スキルを使いましょう」

ヴィーシャがヤヒスに言う。

「でもなぁ、ちょっと怖いな」

「大丈夫、駄目そうなら私たちが助けに入るわ」


ヤヒスがミドルアントに向かって行くと、ミドルアントの方も気が付いたようだった。


ヤヒスは右手を構えると叫んだ。

「剥離!」

次の瞬間ミドルアントの外皮ははじけ飛び、そのまま塵になって消えた。


「やったじゃない!これでヤヒスも戦闘要員になるわよ!」

ヴィーシャはにっこりとほほ笑んだ。


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剥離が極悪過ぎる不意打ちさえ気おつけたら一撃死でどんなモンスターでも殺しそう
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