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216 スシ

マサカツの作戦は失敗したが、ヤヒスの機転でシュテンドウジを倒すことに成功した。


「あらまぁ、酒吞童子まで倒したのね、あなた方何者?」

受付嬢は驚きを隠せないようだ。


「なに、てんでばらばらの寄せ集め、だが互いを認め合っているだわな」

フィスが笑顔で言った。


冒険者ギルドを出てしばらく歩くとマサカツが声をあげた。

「やっ!これは屋台の寿司だっ!ファンタジー世界基準とは言えこれは食べてみたかった食品」


彼に付き添って全員が屋台に集まる。

「おぉ、噂で言われるように現代より大ぶりだな、おっちゃん、ネタはなんだい?」

「ん?今は、アジ、シマアジ、シンコ、スズキ、カツオ、ツブガイ、イサキ、タチウオ、エボダイ、アナゴ、カツオがいいよぉ」


「ちょっと、マサカツ何なのこの食べ物は?」

「寿司さ、米と魚を合わせてすっぱくて、醤油と山葵が合う粋な食べ物さ」


マサカツは店主と何か話した後、赤黒いスシを口に運んだ。


「手で食べるのか!?と言うよりもその乗っている物はなんだ?」

リャヒは少し驚いた様子だ。


「パンやビスケットも手で食べるだろう?あと、乗っているのは生魚さ」


フィス以外は全員顔をしかめた。

「マサカツさん、食べて大丈夫なんですか・・・?」

ミードリはおろおろしている。


「なに、魚は江戸前上がってすぐ、山葵と酢と醤油でシメれば平気さ」

「兄ちゃんはよその国から来ただろうに良く知ってるねぇ、よその人はみんな食べないで帰るんよな、もったいねぇ」

店主がなげいている。


話しが終わるか終わらないかのうちにフィスは寿司に手を伸ばして口にした。


「んんんん!からい!毒か何かか!?・・・いや、この酸いコメと合わさるとこう、スカッとして美味いな」

次にヴィーシャが白身の魚に手を出して口に入れた。


「アッツ!痺れるけどすっぱいのと混ざるとイケるわね!」

ヴィーシャに続いて各々寿司に手を出して同じ反応をした後で、美味しそうに食べている


「スシ・・・想像よりおいしい・・・」

パムは白身魚が好きなようでそればかり食べている。

リャヒはカツオがお気に召したようだ。


「ふぅーん・・・スシかぁ・・・何か覚えがあると思ったけど、これはスケロクに似ているんだ」

ヤヒスは味を確かめるように食べている。


一通り食べ終わり代金を支払うとマサカツは何事か店主と言葉を交わして、また街路へと戻って行った。


「そろそろソヴィリバーレに戻らない?大きなクエストをいくつもこなしたし」

ヴィーシャがそう言うと特に反対意見もなく、ソヴィリバーレに戻ることになった。



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