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214 シュテンドウジ②

シュテンドウジなる魔物の討伐を受け、その住処に入り込んだ一行の前には、10代半ばにしか見えない美少年が現れた。


「仲間になりたいとな、人間に恨みがあるとか?」

シュテンドウジはねめつけるようにパーティーメンバーを見つめた。


「迫害され、人間に身をやつした妖怪もおります、全員事情はばらばらですが人間に敵対心を持っております」

「ほぅ・・・それで妖気が漏れておるのか、ふむ、戦力が増えるのはありがたい、妖怪が混じっておるのもお前の話が本当のことだと裏付けるに足るな」


マサカツとシュテンドウジがいくつか会話を続けるとシュテンドウジの表情に笑みが混じってきた。


「面白い、面白いぞ、お前たちを仲間に加えよう」

「ははっ、ありがたきこと」

「おい、酒宴を用意せよ」


シュテンドウジが声を出すと手下の魔物たちが全を用意しだした。


「酒吞童子様、私が自ら用意しました特級酒がございます、よろしければこれを」

マサカツが酒を差し出しシュテンドウジの器に注いだ。


「おしかったのう、ここまでは良かったが酒に微量だが薬の匂いがする、お前たちは冒険者だな」

彼は器を傾けて酒を畳に滴り落とした。


マサカツは素早く飛びのくとつぶやいた。

「そうそう何度もうまくはいかないか」


魔物たちがどこからともなく大量に湧き出してきて一行を取り囲もうとする。


「全員集まって!パム!シールドをありったけ重ねて!ミードリはシールドが重なったら剛炎魔法をそこら中に放つのよ!」


「いま!」

パムが声をあげるとミードリは剛炎魔法をありったけ放った。

岩屋に築かれた屋敷のため炎がこもり爆発が巻き起こり耳をつんざくような音が鳴り響いた。


ようやく炎が収まる頃にはそこら中に魔石が転がっていた。

魔物は全滅したのだろう。


否、そう考えた時にシュテンドウジの声が聞こえてきた、彼は正体を現し巨大な妖怪として火炎をものともしない立ち振る舞いをした。


「ワシをそこらの鬼と一緒にするな、さてあそんでやる、そこの大きな剣を背負った女から来い」

ヴィーシャはそう言われてシュテンドウジの腕を切り落とした、だがすぐに腕が生えてきて元に戻ってしまう。


「ああもう、誰でもよいからかかってまいれ」


フィスとリャヒが突っ込み攻撃を加えるが、シュテンドウジは避ける様子もなく攻撃をいなしてしまう。


「マサカツ!この場合どうなるんだ!?」

ヤヒスがそう問いただすとマサカツは言った。

「この場合は婆ちゃんの話しにも、他の妖怪の話しにも対処法が思い当たらないね、ただ何か理屈があるように思えるね、舐めプしているチーターのように見えるよ」


「フィス!」

ヤヒスはフィスを呼び戻した

彼女は空中を舞ってヤヒスの横に飛び降りた。


「マスター、ワシになにか?」


ヤヒスはフィスに話し出した。

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