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208 東方へ行け

「東方の国に興味があるんだけど、皆は行ったことあるかい?」

マサカツが本を読みながら問いかけた。

「誰もないんじゃないのかな?」

ヤヒスがそう答える。


「ワシは興味があるぞ、飯がうまいからな」

「それわ確かにありますね」


フィスとミードリが東方について興味を示している。


「だれか東方の国の名前知っている?」

ヴィーシャが問うとマサカツ以外首を振る。


「ジャパン、と言う国名だそうだよ、この本に書いてある」

ミードリは興味深そうに本をのぞき込んだ。


「ジャパンと言うのは僕が住んでいた国名を外国に向けて表した言葉と同じでね、だからジャパンがどんな景色か見てみたくて」

「つまり、自分の国とここがどれくらい同じか比べてみたいってわけ?」

マサカツにヴィーシャが言葉を投げかける。


「行ってみようよ」


ヤヒスがそう言ったので東方の町ジャパンに行くことになった、チヌックで空を行っても3日かかる距離だ。


「しかし僕の住んでいた国と違うのは言葉が通じることだね、多少のなまりはあるみたいだけれども」

マサカツは本を読みながらジャパンのことを話している。


「へぇ・・・これはすごい、地図なのかな・・・とにかく測量で精密な地図が作られている、分岐点を超えているね」

「これが、地図なんですか、こんなに精密な地図は見たことありません」

「僕の国でもほぼ同じような時代に精巧な地図が作られているので、作者が気になります・・・」


「しかしソヴィリバーレ王国と交易があると言うことで、文明がもっと進んでいる可能性もあるね」

マサカツはそう言うと本を閉じて嬉しそうな表情をした。


長い道のりを経て東方の国ジャパンに降り立ち、一行へ降り立った。


「建物が私たちの地域と全然違うわ・・・」

「平屋ばかりだし木で出来ているね」

ヴィーシャとヤヒスは珍しそうに見回している。


「うーん・・・旅行で言った江戸村とは違うけど想像の範囲内だな、この建物は皆木と土、それに紙で出来ているんだ」


「木と紙!?そんな様式聞いたこともありません!」

ミードリは驚きの声をあげた。


「ここには冒険者ギルドはないのか」

「ワシも同じことを考えとった」

リャヒとフィスはクエストを楽しみにしているようだ。


しばらく街路を進むと、着ている服から髪型まで自分たちとはまるで違うことに気付き、遠巻きに見られているのを感じた。


「あの、看板は冒険者ギルドの物だわ」

ヴィーシャが指さすと確かにギルドの看板があった、木戸を押し開けて中に入ると、見たこともない鎧と細身で沿った剣を携えた者たちが、草で編んだ絨毯のようなものの上であぐらをかいている。


「うん・・・あんたら西方の出だな」

冒険者らしきいかつい男が話しかけてきた。

「そうだよ、ソヴィリバーレから来たんだ」

「ソヴィ・・・聞いたことはあるな、商人がそんなようなことを言っていた」

ヤヒスと男は探り探り会話を進めていく。


ヴィーシャは掲示板を見ていたが面白そうなクエストを発見して声を出した。




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