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188 マサカツとドルガン王国

イモウ草原の遺跡から戻ったヤヒス達をマサカツは笑顔で出迎えた。


「あはははは、それは災難だったね、しかしなかなか面白い技術が使われているね、それも現代でも稼働するのがすごいよ、全自動投石器は見てみたかったな」

マサカツはヴィーシャに言った。


「あなたはあそこのひどさを知らないから言えるのよ、ねぇみんな」

フィス以外全員うなづいた。


「ふーん・・・安全が確保された恐怖は娯楽になりえるんだよ、僕の国では多くの人が楽しんでいるよ」


その場を微妙な空気が支配したがマサカツは気付いていなかった。


「ところでドルガン王国はいつ行くんだい」

マサカツは期待しているような態度でヴィーシャに聞いている。

「明日にでも行きましょう」


そう言うわけで翌日になり、ドルガン王国むけてチヌックは飛んでいた。


「バルドルドは元気かなぁ、マサカツ、バルドルドなら多分腕利きの鍛冶屋とか工作人を教えてくれると思うよ」

ヤヒスはマサカツに話し掛けた。


「うれしいなぁ、ソヴィリバーレの町を見ていたら大体どのくらいの文明具合かはわかったけど、地方によってまた違ってくるから期待しちゃうよ」


「私たちは温泉ですねー」

ミードリが嬉しそうにパムと話している。


「クエストもやらなきゃだからね、冒険者なんだから」

ヴィーシャは指を振って冒険者であることを強調している。


「ドルガン王国と我が国は密につながりつつあると報告を聞いている、何がしかの要職についている者に面会できると良いのだが」

リャヒが王らしきことを言ったので、フィスがそれに突っ込んだ。


「そう言えば王様がおったのう、我々はひれ伏さねばならぬかのう、キシシ」

「ん?私もたまに王であることを忘れるぞ、だが冒険者として各地に行くことで見分も広まるからな、皆には感謝している」

「お・・・おぅ・・・」


相手が煽りに乗って来るかと思っていたフィスは本当に王としての思考を持っていたリャヒに驚くことになってしまった。


リャヒのカリスマ性はこう言った部分にもあるのだろう。


しばらくしてドルガン王国が近づき、森の中に着地したチヌックは鷹に姿を変えた。


「へぇ、大きい炉があるんだ・・・あれはボタ山だな、すさまじくデカい」

マサカツは他の人間にはわからないようなことを口に出したり城門を近くから観察して衛兵にあやしがられたりしていた。


「ふむ、高炭素鋼までは行きついていないのか?それともあえて使い分けをしているのか・・・」


マサカツは本当にドルガン王国を楽しんでいるようだった。

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