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187 イモウ草原の遺跡④

「あー・・・けっこう進んだけれど宝物の1つも無いじゃない」

「盗まれたような痕跡もありませんでしたね」

ヴィーシャとミードリが会話している。


「おーい!!水路があるぞ、それに船もあるが!」

リャヒがヤリを振って呼びかけてきた。


全員集まって船と水路を交互に見つめている。

「んんん・・・嫌な予感しかしない」

ヤヒスが額を押さえている。


「同感、でも乗るしかないのよね・・・」

ヴィーシャは石畳をコツコツと足で叩いている。


まごまごしていても仕方がないので、全員船に乗った。

船は滑らかに水路を進んでいく。


しばらくすると水が激しく流れ落ちる音が聞こえてくる。


「ほらやっぱりぃいいい!!」

ヴィーシャがわめいている。


「全員掴まれ!!」

ヤヒスが叫ぶと同時に船は坂に突入した


「きゃあああああ!!」

ミードリは叫んでおり、パムは無言で顔は引きつっている。


「うわああああ!!」

パムとフィス以外は悲鳴を上げている状態だ。


パムは恐怖にひきつり声も出せないでいるが、フィスは大声で笑っている。

「わははははははは」


船はそのままの勢いで地底湖に突っ込み盛大な水しぶきを上げて転覆した、水面に顔を出すと軽量な木材で出来た浮輪が頭の上に降ってきた。


「いった!」

「いで!」

「ッウー・・・」


浮輪が頭に当たったものは声をあげている、浮輪につかまっていると桟橋があったので乗り移って先に進む。


その後もこまごまとした罠が行く手を阻み、ひときわ広いフロアに出た。

そこには投石器が置かれており、その前方には深い溝がありそこにはトゲが設置されていた。


「わーかっちゃった・・・」

「俺も・・・」


ヴィーシャとヤヒスは膝に手をやり地面を見据えている。


「ヴィーシャから行ってよ」

「いやよ、男でしょこういう場合」

「レディーファースト」

「男女平等」


「リーダーが先陣を切るべきだと思う人!!!はい!!!」

ヤヒスが叫ぶと全員手を上げた。


全自動投石器に乗ったヴィーシャは何事か叫んでいたがすぐに射出された。


「ああああ!!ぁぁぁ・・・」


ヴィーシャはスパイダーネットを特殊加工した網にぽよんと着地した。

「はぁはぁ・・・着地が柔らかくて良かった・・・」


ヴィーシャが網を降りると次の悲鳴が聞こえてきた。


「ぁぁぁああああ!!ぎゃふ!!」

ヤヒスである。


その後も悲鳴と共にパーティーメンバーが飛ばされてきたが、パムは無言、フィスは笑い声で吹っ飛んできた。


そうして少し進むと光が漏れる扉が見えてきた、扉の前にある床に立つと自動的に扉が開き空中に古代語が浮かんだ。


リャヒが無言で槍をかざすと魔法合成された言葉が聞こえてきた。


「タノシカッタ?マタキテネ!」


「「「「はぁああああ!!!?」」」」


パムとスフィ以外は全員叫び声をあげ、文字を殴ったりしている。


「おそらくは・・・ハァ・・・冒険者をおちょくる目的のために作られたのでしょう・・・」

ミードリがため息をついた。


冒険者とはどんなことが起きても対処できなければならないのである。



投石器に人間を乗せて射出するアミューズメントは、実際に過去作られていました。

そんなことするのは奴らしかいません。

そう、アメリカ人です。

仕組みとしては今回描写したことそのままですが、けが人が続出したので禁止になったそうです。


とっぺんぱらりのぷう。

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