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165 復興の時

勇者パーティーとして神に認められたヤヒス達は、戦闘を進めるがヤヒス以外は倒れ伏し、ヤヒス一人で立ち向かった結果、結合と魔道具を合わせた戦法で神を倒すことに成功した。


「ソヴィリバーレも少しづつ人が戻って王宮が修理中らしいわよ、それで王宮ではあれだけの爆発にも関わらず死者は無かったそうよ」

「こちらもそうか、我が国でも建物などは破壊され、けが人は出たが死者はゼロだった。


ヴィーシャと

リャヒが各地の現状などを話しあっている。


そこにヤヒスが戻ってきた。

「おかえり、村はどうだった・・・?」

「それが家や畑は派手にやられていたけれど、けが人は出たものの誰も死亡していなかったよ。

ヴィーシャがヤヒスに会話を振っている。


「うむ・・・これはもう明らかに意図的なものだな、神のやつめ死者を出さぬように破壊していた、それと勇者パーティーもあえて生かしている」


「意図が読めませんね」

ミードリが怪訝な顔をしている。


「ミードリにならって図書館で調べたら、怪しげな本や怪談話に共通する話が出て来た、シルクハットに黒服、ステッキを所持した男が、洪水をおさめたり、予言をしてそれが的中したとか、とにかく妙な事情がある時に現れたとされていたよ」


「それがあいつ、神の野郎だと言うのか?えらく親切じゃないか」

フィスがにやけた顔で話に入ってきた。


「本来は本当に人間を救う存在だったのかもしれない、だけども長すぎる時間の中で何かがねじまがり、このあいだのようなことをしたのかもしれない、そう、暇だったから」

「暇だからと言ってこんなことをされても困る」

パムは憤っている


「そこなのよね、破壊活動と人間への脅しをかけてはいたけれど、聞く限り死者が出ていない」

ヴィーシャが困ったような顔をしている。

「悪の神ではあるが神として最低限のルールを己に課していたのかもしれぬな、妙な存在だ」

リャヒはなにか思うところがあるようで自分の顎を掻いて考え込んでいる。


その時玄関をノックする者が現れ、ヴィーシャがそれに出た。

他の者はまだ神に関することをああだこうだと話しあっている。


そこにヴィーシャが戻ってきて妙に神妙な顔つきをしている。

「どうしたのヴィーシャ?」

ヤヒスの問いに彼女は答えた。


「王宮前広場で国難を排除した者をたたえる式典があるんだって、それが私たちのことで、つまり国からこのパーティー、いえ、勇者パーティー黄昏が式典の中心なんだとか・・・」

ヴィーシャが机に置いた手紙をリャヒが手に取る。

「なるほど、確かにかような事柄が書かれているな」


「めんどくさぁーい」

ヴィーシャはぐんにゃりとした顔で両手を上げてそう言った。

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