表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

167/272

163 神⑥

神と相対じた黄昏パーティーはヤヒスとヴィーシャ以外全員倒れ伏していた。

ヴィーシャはインテリジェンスソードをヤリの形に変化させ、突進で顔面と心臓を何度も刺し貫いた。


神が反撃をしようと手を動かしたのを見て、ヴィーシャは即座にバックステップで距離を取り、ヤヒスが死角から肩に剣をめり込ませて、すぐに離脱した。


「君たちはなかなかやりますね、私でなければ即座に死んでいる」


神はそう言うとヴィーシャの前に一瞬で現れ、彼女を蹴り飛ばした、瓦礫と化した舞台をヴィーシャは転がり、地面に叩きつけられた。


「ヴィーシャ!!」

ヤヒスが叫ぶと神はにこにこと笑いながら言った。

「最後ですよ、もう終わりにしましょう、少々疲れました、見ていましたがあなたはこの集団の中で一番弱い、もう終わりです。


ヤヒスは自分が負けて各地が蹂躙される様子を思い浮かべた、黄昏パーティーで楽しくやっていた時のこともだ。


(何か引っかかる、何かが・・・俺のスキルはなんだ・・・考えろ!!)

ヤヒスは思考に沈んだかと思うとゆっくりと目を開けた。


そのままヴィーシャに近づき、生きているのを確認して、ポーチから何かを取りだした。


「待たせたな、神とやら」

「さて運命はこの先どうなるんでしょうね」

「それは俺たちとお前のどちらを言っているのかな」


しばらく沈黙が続いたのちにヤヒスがポーチに手を入れて叫んだ。


「加速装置!」

ヤヒスの身体は一瞬にして神の目の前に移動した。


「速く移動しても無駄ですよ」

神がそう言うかどうかの内に、ヤヒスは結合のスキルを使った。


「結合!加速装置!一秒時計!」


ヤヒスは叫び、神の身体に両手のひらを揃えて叩きつけた。


「・・・格闘技ですか?くだらないですね」

神がそう答えるとヤヒスは鋭い目つきで話し出した。


「お前は不死と言ったな、だがその後で何千年も生きていることを強調した、不老の人間ならそんなことは言わない、当たり前だからな、不死と言ってはいるがお前には寿命がある」


「それが何か?あなた方が死んでその子孫が何代も続いても私の寿命は続きます」


「何の意味もないと思っていた一秒先に進める一秒時計、負担が大きすぎて使いどころに難がある加速装置、それらを組み合わせてお前の体内に結合した、この意味が分かるか?加速された一秒が高速で進んでいるんだよ」


「何を世迷言を・・・」

神は余裕の表情を崩さない。


「手を見てみろ」

ヤヒスは神に言い放った。


「・・・これは!!手にどんどん皴が出来ている!?どういうことだ?」


「さっき言っただろう、たったの一秒先に進む魔道具と高速で移動できる加速装置、合わされば時が恐ろしく速い速度で時が進む作用をなす」


ヤヒスはそう言って神を見下ろしていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ