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151 バーダーの岩窟④

バーダーの岩窟の通路が行きついた先には、腕が4本で体色が紫の巨人が控えていた、ミードリが火炎魔法を放つも、まるで効果が無く、パーティーに戦慄が走った。


異形は素早く動き、ミードリに襲い掛かるが、ヴィーシャが一瞬のうちに移動し、異形が持つ4本の腕の二本を剣で受け止めた、しかし残った二本の腕が彼女を襲い壁際まで弾き飛ばされてしまった。


リャヒは槍を高く構えて瞬歩の動作で異形の顔面にヤリを突き立てた。

異形からは体液は流れ出ず、槍を握りしめてリャヒごと地面に叩きつけた。

リャヒは転がったまま動けないでいる。


「一瞬で戦力が削がれて戦闘不能になっている・・・」

ヤヒスは魔石を取りだして剣に合わせて叫んだ。

「結合!リトルベルゼブブ!!」


ヤヒスの剣はぬらりとした粘液で覆われた。

彼はそのままの勢いで異形の腕に剣を叩きつけた。


剣が当たった箇所から、リトルベルゼブブの酸で腕が溶けて行き、ただれて地面に落ちた、

ヤヒスはそのまま別の腕を切り裂いたが、浅手の所で、蹴りを食らい地面を転がって、壁際で止まった。


融解した異形の腕はボコボコと泡を立てて、また腕が再生した。


「なんてことなの・・・」

立ち上がっていたヴィーシャがつぶやいた。


異形はヴィーシャに向かって歩みを進めていったが、その途中で激しく吹き飛び岩壁に叩きつけられた。


フィスがトントンと子気味良くジャンプしながらにやりと笑っている。

「ワシにまかせい、パムは全員の回復を急げ」


起き上がってきた異形に瞬間的に距離を詰めたフィスはそのままの勢いで顔面に蹴りを入れた。

異形の頭は吹き飛び地面に転がって溶けた。


だがその頭はまた胴体から再生し。緑の眼光をフィスに向けた。

そのまま瞬間的な速さでフィスに迫り顔面に拳を四発叩き込んだ。

彼女は空中で回転し地面に着地したが、その表情は曇っている。


それでもフィスは異形の腹、胸など弱点になる場所に手刀を叩き込んだ、だが相手はすぐに回復をして、鋭い攻撃をこちらに放ってくる。


しばらく攻防が続いたのち、フィスは遂に膝をつき、その隙に異形から激しい前蹴りを食らい、岩壁に叩きつけられて崩れ落ち、動かなくなった。


(なんて化け物だ、あのフィスが圧されて倒れ伏している、封印されているはずだ、どうする。どうなる、全滅?嘘だろう?)


ヤヒスは剣を握りしめたまま動けないでいる。

異形はゆっくりとヤヒスの方に近寄ってきた。

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