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145 コスタカン②

南の砂漠にあるとされるコスタカンを探していた一行だが、まるで痕跡を見つけることが出来ず、野宿をする、しかし宵闇に見えた光を追い、コスタカンへの入り口を見つけた。


「よし、穴が開いたよ、これで中に入れ、うわー!!」

ヤヒスは砂に足を取られ中に滑り落ちて行った、その後、全員の乗っていた地盤が緩み、中に転がり落ちてしまった。


「いたたた・・・」

ヴィーシャが尻を抑えている、ミードリはうつぶせで眼鏡を探しており、フィスだけが宙がえりをして地面に降り立った。


地面の下には砂岩で構成された都市が広く伸びていた、そして所々に白骨が転がり、店の商品はほとんどそのままの形で並べられていた。


「疫病か何かかしら・・・人はいないけれども都市の機能がほぼそのまま残っているわ」

ヴィーシャは出店の服や装飾品を取り上げて見つめている。


全員があっけに取られてゆっくりと街路を歩いている。


「これを見てみろ、えらい大きさだ」

フィスが魔石を抱えて戻ってきた


「その大きさ・・・見たこともない魔石ですよ」

「その辺にゴロゴロしとるぞ」

ミードリとフィスのやり取りを見て、全員彼女らについて言った。


「この店だ」

フィスが出店を指さすと、確かに大きな魔石が無造作に置かれている。


「いくらぐらいになるんだ・・・?」

ヤヒスは若干引いた態度でそれを見つめている。


リュックに入れても3つってところね、そう言いながらヴィーシャはリュックに魔石を詰め込んでいる。


「もっと出来るだけ持ち出したいところかのう」

フィスが魔石をぺしぺしと叩きながら言った。


「いえ、これで十分よ、正直な話、この都市自体が美術品みたいなものよ、そこらにある服や何気ない耳飾りも、今では見かけない骨とう品なの」

「ああそうか、俺たちが派手に持ち出してどんどん売れば様子がおかしいことくらいすぐ気付かれてしまう、だとしたらここもやがて見つけ出されて荒らされてしまう」


「ここまで綺麗な遺跡や文化が荒らされるのは好ましくない」

パムは周囲を見回して言った。


「そうですね、魔石3つくらいはご褒美みたいなものと考えて、しばらく都市を見て周った後で帰りましょうか」

ミードリは短く息を吐き、出店の指輪を手に取って眺めた。


「・・・広いわね、この都市」

「広いねぇ・・・いやこれ、入ってきた場所に戻れるの?」

ヴィーシャとヤヒスが辟易している。


「大丈夫、マーキングはしてきたし、ガイドのスキルと合わせれば難なく戻れる」


「ならいいんだがの、まぁどうしてもって時にはワシがドラゴンに戻って天井を破壊すれば済むて」

フィスがけらけら笑った。





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