125 ドルガン王国でのクエスト
ヤヒス達はチヌックの背に乗りドルガン王国を目指していた。
ドルガン王国は多くの鉱山を抱える鉄鋼の町であるため、珍しいものもたくさん出回っているからだ。
「ほーう・・・グリフォンを仲間にしておるのか、ヴィーシャの仲間は多種多様であるな」
「最初は人間だけだったわよ、だけどヤヒスが魔物を仲間にして今はこんな具合なの」
リャヒとヴィーシャが何やら会話している後ろでフィスとヤヒスも会話している。
「ほーう、鉄鋼の町なのか、金になる産業を持っておる国だな」
「そうなんだ、普段使いする魔石もほとんどがドルガン王国で産出するんだよ、魔石がそこらじゅうで光っていて夜なんかすごくきれいなんだよ」
やがてドルガン王国に到着してさっそくギルドに顔を出した。
「バルドルドは・・・と、いないのか、残念だな」
ヤヒスはそう言ったあと掲示板を眺めだした。
「以前とは選べるクエストが違うから迷うわね」
ヴィーシャが話し掛けてくる。
「このマジックローブと言うのは何なのだ」
リャヒが掲示板をのぞき込んでつぶやいている。
「マジックローブはアンデッドの一種ですね、ローブのような形をしてふよふよ浮いているんですよ、見た目はかわいいんですけど、何しおうローブのように顔にまとわりつき、窒息させようとしてきます、怖いですね」
「じゃあそのマジックローブのクエストにしようかしら」
「手ごろな魔物と聞いている、最初の相手としては良いかもね」
ヴィーシャとパムは何事か相談している。
「あっそうだ、リャヒ」
「うん?なんだ?」
「あんた冒険者プレート作ってないわよね」
「覚えはないぞ」
「じゃあここで造りなさいよ」
リャヒはヴィーシャに言われて冒険者プレートを作成した。
「ふーむ、これがいわゆる証明書のような物か」
「別に作らなくても魔物を倒して良いんだけど、プレートを持っていないとお金やアイテムがもらえないわ」
「なんと、金は大事だぞ、我も苦心していたものだ」
リャヒは腕を組んで何事か思い出しているような顔をしている。
「さっさと行かんか」
フィスはリャヒの脚を軽く蹴りクエストへの催促をしている。
一行は町の外へ出て大きく回り込み坑道の前に出た。
「第185坑道・・・」
「うむ・・・」
リャヒとフィスが看板を見て困惑している。
「言いたいことはわかるよ、一体いくつ坑道があるのかって?300以上だよ」
「「そんなに!!」」
二人は大きな声を出して驚いている。
しばらくした後に全員で坑道に入って行った。




