表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/72

第49話

《ふぃーっ……。》

 セイフハウスに、逃げ込み、一息ついた副所長だった。

《おっと、いけない。念の為の仕事しなくっちゃ。》

 ノートPCに火を入れ、アプリを起動する副所長。無論、バドワイザーを用意する事も忘れない。仕事の後の一杯は重要だ。

《お、写ってる。写ってる。》

 PCの画面上には、アプリが、受信した動画が、再生されていた。

 チャイムの音がした。

《ドムド・ピザでぇーす。》

《おっと、宅配キター、ぜ。》

 玄関で、ピザの宅配員の応対をし、現金で支払った副所長。

《さぁーって、仕事の後は、ピザとバドに……》

「ふーん、『予言者の歌』内部の監視カメラ映像ね。『救世主』様の言う通り、中から情報を取り出せそうにないわ。」

 驚きのあまり、ピザを取り落さなかったのは、諜報工作員としての矜持だったのやら。

《誰だ! 君は。》

 等と言う誰何の声をかける必要は無い。その言葉を頭に思い浮かべた時、銃を突き付けて、何もかも素直に話す状況を作ってしまっているからだ。

《! な、無い。》

 だが、ヒップホルスターの銃が、無くなっている事に、気付いた副所長だった。

「お探し物なら、ここでしょ。」

 彼女が、指さす先、ノートPCの側に、銃はあった。

 更に、未知の手段で、玄関扉が、開いた。

《黒豹だと?》

 玄関から入って来たのは、『黒豹』にしか見えない。合衆国の大都市で、『黒豹』が闊歩したであろう。そのシーンに、可笑しさを禁じ得なかった。

「Gawww。」

「ありがとう。」

 あまつさえ、『黒豹』は、レジ袋を咥えて彼女の基へと運ぶ。彼女の言葉は、分からないが、『黒豹』とコミュニケーションを取り、レジ袋の中の飲み物を分配さえしている。

 更に、驚くべきは、『黒豹』が、顎でペットボトルキャップを押さえ、両前足でボトルを挟んで回転させボトルを開き、ラッパ飲みするシーンだった。

 この時点で、抵抗する意欲を失っていた副所長だった。

《一体何の用だ? つか、何処からどうやって入った。》

 翻訳機を手にした女性と『黒豹』が、連れ立ってこちらに近づく。あって欲しくない悪夢だ。そして、翻訳機のスピーカーから声がした。以降、翻訳機越しの会話になる。

《もう一度、言って下さい。》

《君達は、何者だ。一体何の用だ。何処からどうやって入った。》

《まず、私達は、代理人です。そして、ご本人様に引き渡す前に、1つ質問します。》

《質問……?》

《用件は、ご本人様への引き渡し、並びに、質問です。》

《だが、どうやって入った?》

「水ヲ『手腕』ノ形ニシテ、隙間カラ侵入サセ、中カラ鍵ヲ開ケマシタ。」

《……今、『黒豹』が何か言った……》

《気のせいです。『黒豹』が、喋る訳ないでしょう。では、私からの筆問です。あなたの最高ランクセキュリティ・パスワードを教えて下さい。》

《! ……さ、さぁ……何の事やら。》

 突如、出現した『水』で形成された『手腕』で、裸締めにされ、締め落された副所長だった。


 * * * 



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー cont_access.php?citi_cont_id=893380188&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ