表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/72

第24話

 サマノ家の居間、LINEの画面を確信し、スマホを側のメイドに預けるゾフィーだった。

「ようやく、寝静まったぞ。『救世主』殿。」

「ヨウヤク、4日目、終了デスネ。」

「なんだか、毎日忙しいわ。」

「しかし、頑なぢゃのぉ……。何故、あれ程夜伽を、拒否するのぢゃ。何ぞ心当たりは、無かろうや。長馴染み殿。」

「昔は、よく笑う男子だったわ。朗らかにね。」

「デスガ、今ハ、スッカリ人間嫌イ。『シールズ襲撃』ガ、トドメデシタ。」

「噴! その阿呆共のお陰で、わらわ達は、こうして、ご尊宅に上がれておる。彼奴等の、間抜けぶりのお陰ぢゃ。」

「そこに、胡坐をかいちゃ駄目ね。何としても、『救世主』様を、喜ばせないと。」

「ソウ言ウ事ナラ、『救世主』様ガ、自ラ仰ッテイマシタ。『痛ミトハ何カ、教エル。』コレデス。」

「要は、『イジメ犯人共』を、徹底的に痛めつけ、彼奴等の泣き叫ぶ様を、動画に収めて鑑賞する。ビールが、美味い事おびただしいのぉ。」

「『救世主』様は、未成年よ。それに、この国ではお酒と煙草は、二十歳からと決まってるわ。そんなに飲みたければ、母国に帰ればいいのよ。」

「わらわは、18歳、成人ぞ。何と、後進の国ぢゃ。」

「ソンナ事ヨリ、ソロソロ本題ニ入リマセンカ。」

「うむ。では語るとしよう。今日入ったばかりの、ほやほや情報ぢゃ。」

「わらわちゃん、『救世主』様が、いなくなると、すぐマウント取ろうとするのよね。」

「女伯、勿体着ケズニ、オ願イシマス。」

 無言で、タブレット端末を、突き付けるゾフィーだった。

「これが、米国の『救世主』なの?」

「全ク、顔ノ造形ダケデハ、『救世主』足リ得マセン。」

 確かに、顔だけ視れば、桃色髪をツーテールにした白人美少女だ。

「フレディ・テイラー、16歳、男、RH-、英国人と、米国人のハーフ。既に、飛び級で、高校を卒業。現在、CIA傘下のシンクタンクに勤務……。」

 どうやら、今後闘う羽目になりそうな相手を確認する3人娘だった。


 * * * 


「買収の進捗は、どうだ。アーデルハイド。」

「上手く進まぬ。」

「何故かな。」

「この国は、外国人に株を売る事に、拒否反応があるのぢゃ。業者達の横連携が、堅すぎて、中々食い込めぬ。」

「確か、国が一部企業の株式を買っている。それを買い取ればいいだろう。」

「それには、1つ『ご許可』を賜りたい。『救世主』様。」

「何の『許可』だ。」

「『救世主』様が、『ご所望』ぢゃ。警備保障会社の株式を売れ。左様に、日本政府に申す。」

「それは、僕が『救世主』になる。人類を『救済』すると『承諾』した。そうなるな。」

 等と言う無駄口を叩かないサマノだった。

「して、返答や如何に。『救世主』様よ。」

「却下だ。そこは、君が、如何なる手段を用いてでも、やり抜け。」

 にべもないサマノだった。


 * * * 



明日00:00公開

25話~27話


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー cont_access.php?citi_cont_id=893380188&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ