表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

豹変

「ふゎぁ〜あ」


少し大きな欠伸をしながら登校している俺

もちろん一人だ。


欠伸なんて人に聞かれたら恥ずかしいだけだからな


別に友達が出来てないわけじゃないぞ?

クラスに馴染めてないだけだからな?

まだ隣の人とろくに話していないだけだからな?


まぁ、言い訳はこれぐらいにしておこう


俺の高校生活が始まってから今日で3日目

未だに俺は友人がいない


今日も俺は誰におはようと言うまでもなく席に着く。


やることもなくぼーっとしているとクラスの連中が

なにやら騒がしい。


「ねぇねぇ!今日テレビ見た?」


「見てなーい、なになに?なんかあったの?」


「いや、なんかすっごい気持ち悪い事件あったじゃん」


「気持ち悪い事件?」


「そうそう!いきなり人が襲いかかってきて齧られたってやつ!」


「あっ!それツュイッターで見た!」


どうやら世の中には突然噛み付いて来る人がいるらしい


いや、俺もたまに綺麗なうなじとか見ると食い入るように

見ちゃうけどさぁ?

本当に食い入っちゃうのは駄目だと思うよ?


まったく、紳士たるものいつでも冷静に努めなければと


キーン コーン カーン コーン


おっといつものチャイムだ。

俺は一人脳内語りをやめ、教壇に目を向ける


いつのまにか教室に入っていた先生が大きな欠伸をしていた。


「ふゎぁ〜あ」


なんかすっごいデジャブ


「おーし、授業始めんぞぉ」


そう言って先生が黒板に文字を書か始める


しばらく先生の黒板にチョークを走らせる音と学生のシャーペンの音しか聞こえない静かな空間が続く


ふと、振動を感じてなんとなく隣を見る

俺は貧乏ゆすりでもしてるもんかと思っていたが違った


隣の女子は体が震えていた。

小刻みに、それこそ集中しなければ分からないほど細かく


それだけならなんとも思わなかった。

まぁ、多少気になるがそれだけだ


だが、その子は目の焦点があっておらず、口から唾液が垂れていた。しかもよく見ると唾液には赤が混じっており、

耳から血が流れていた。


俺はなんだか不味い気がしてその子に声をかけようとした

「どうしたんだ」と一言かけようとした


俺が口を開けた瞬間、その子は口を大きく開けると

俺の首に噛り付いてきた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ