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プロローグ 3

会話の多い回になってしまいました。

読みにくいかも、と思ったので途中から台本のような書き方にしてみたり改行を増やしてみたりと試行錯誤……

難しいですね(^^;

「私の部屋の植物は枯れちゃったかなぁ」

 と呟くと深春が答えてくれた。


「大丈夫。私と優樹で面倒見てる。てか今二人でゆり姉のマンションで寝泊まりさせてもらってるんだけど構わないかなぁ?」


「良いよ良いよ。ありがとうね。私は当分部屋に戻れそうにないし使っててくれると嬉しいよ。あなた達の大学にも近いし良いんじゃない?それよりも… 私はいつ頃退院できますか?先生」


「今も全力で治療していますが現段階でいつとはお約束出来ません。おそらく何年もかかることを覚悟しておいて下さい。普通の生活に戻れる可能性もあるとは思っていますが重い障害が残る可能性もあります。でも医療は日々進歩していますから希望を持っています。蒼井さんにはこれからも最先端の医療を受けていただきますので出来るだけ平静を保つように努力してください。心が乱れると治癒に悪影響が出ますよ」


「何年も…… 今はまだ現実感が無いと言うか、ぼんやりした気分なんですが…… これからショックが来るのかもしれませんね……」

溜息混じりで呟くと先生は頷いた。


「治療の間はこのVRスペースで過ごすことになるんですか?」


「そのことなんですが、こちらでは現在蒼井さんの実際の体の状態に応じた動きしか再現出来ていません。つまり首から上と左肺ですね。両手両足は動きませんし飲んだり食べたりすることも出来ません。両手は比較的早くに動かせるようになると見込んでいますけれど。いずれは増設してクオリティをあげたいのですが。で、この状態が続くのはかなり精神的に堪えることだと思います。蒼井さんの国民IDはすでに繋げてありますのでこのままでもネットで色々は出来ますけれど。そこで、ですね、ご相談なんですがVRMMORPGというものがあるのはご存知ですか?」


「はい。多少は。私は最近VRはライブラリーやVRライブを利用する程度でゲームはしてないですけど。龍君達はやってたよね?」


「うん。俺も優樹も深春もやってるよ」


「美雪もアリシアもゲイルもやるって。夏樹ももうすぐ13歳になったら絶対やるって言ってる」

と深春も言う。


「ゆり姉や親父の頃のゲームよりずっとずーっと進んでてリアル感半端ないんだぜ!」

龍樹(たつき)が身を乗り出して話すとすかさず兄に突っ込まれた。


「ちゃんと勉強もやってるのか」


「もちろんさ」

苦笑いしながら龍樹は答えた。



「そこでですね。現在数本のゲームと厚生保健省が提携を結んでいて蒼井さんのような患者さん達がすでにゲームの世界での生活を体験されています。そこでは甥御さんもおっしゃられたようにとてもリアルな生活が出来ます。もちろん強制ではないですが。現実に出来る事はほとんど再現出来ていますしゲームならではの現実では出来ないことも行えます。運動したり物を食べたり何か作業をしたり、それに冒険したりですね」


「先生。クリラビ、今度本稼働するクリスタルラビリンスは対象になりますか?俺たちみんな今度そのゲームをプレーするんです」


「あぁ、一番最近対象に追加されたゲームですね。大丈夫ですよ」


「ゆり姉、ゆり姉、一緒にやろうよ。ゆり姉がゲームのこと全然知らなくても俺たちがばっちりサポートするからさぁ」


「ファンタジーゲームなんだけど自由度がすごいのよ。新しいことがどんどん発現するってゆうか発見出来るの。私も龍も優樹もクリラビのβテスターだったの」


「冒険ってモンスターと戦ったりするんでしょう?ちょっと戦うのは勘弁かなぁ」


「別に戦わなくったって良いんだよ。生産の専門職をしてる奴らもいるし。なんだったら俺たちが養ったげるよ。俺達βでは結構レベル高かったんだぜ」


「戦う方がレベルアップ早いからパーティーに入って付いてくるだけでも良いんだよ。私達が守って戦うから任せといて。気にするならあっちでもゆり姉の美味しいお菓子とか料理とかが食べられるとすっごく嬉しいから作ってくれたらそれでWin-Winだよ」


 お料理もできるんだね。

付いてくだけでって「接待ゲーム」みたいなものなのかしら。それにはちょっと躊躇ったりするんだけど。


「別にレベルアップしなくてものんびり楽しく過ごせたらそれだけで良いんだけど。もちろんリアルと同じように料理出来るなら食べさせるわよ」


「リアルで出来る事をゲーム内でも繰り返してやれば勝手にスキルが生えるんだよ。リアルスキルはポイントとか使わなくてもスキルとして追加されるの。ゆり姉の趣味の手芸も歌う事も読書もガーデニングも出来るからね。ある程度の町には図書館があるし。ファンタジーな世界観のゲームだから魔法もあるんだよ!」


「ゲーム内からネットライブラリーにアクセス出来ますからショップで新刊書も買って読むことが出来ますよ」

と先生が言い足してくれた。


 ファンタジーは子供の頃から大好きだ。古典から現代まで紙媒体も電子媒体も揃えている。

 どれくらいの再現度が期待できるかわからないけれど大好きなファンタジーの世界で生活してみるのも良いかもしれないと思った。

 それに魔法が使えるのも魅力的だし。


「んー、それじゃあやってみようかなぁ」


「うわぁい、やろうやろう!ゆり姉が一緒に遊んでくれるなんてすっごい楽しみ!」


「βテスターだった俺たちはクリスタルオーブって招待券を貰ってるんだ。ゆり姉に一つ送っとくよ。最初にログインして色々設定する時にラッキーガチャを回せたりの特典が付くんだ。ゲーム自体は月々の利用料金がかかっちゃうけど俺達でも出せる範囲だから。まあ課金したりするとその限りじゃないけどな」


「私も送るね。優樹も送ってくると思う。招待券は最大三つ受け取れるんだって」

と龍樹と深春が言う。


「お友達にあげなくて良いの?」


「私達、βでの成績が良かったから招待券を三つずつ配布されたんだけど、やりたい友達全部にはとても足りないの。ケンカになっちゃったらイヤだから身内で消費する事にしたの。美雪と夏樹、それに美南海おばちゃんとこのアリシアとゲイルにはもう送ってあるの」


それを聞いて美南海がお礼を言った。

「ありがとうね。二人ともとても楽しみにしてるわよ。日本に住んでて良かったって」


「三人で九つしか無い中で三つも私が貰ってしまって良いの?」


「ゆり姉には赤ん坊の頃からすっげえ可愛がって貰って世話になってるから気にしないでくれよ。実は俺達ゆり姉の容体を聞いてもし近い内に意識が戻ったら招待しようって話してたんだ」


叔母ちゃん冥利に涙が出そうだ。


「ねえ、そのゲームの中でなら元気なゆりちゃんと会ったり出来るって事?それなら私もやってみたいわ」

と姉が言うと龍樹が答えた。


「後二枠あるから構わないよ」


「俺もやってみようかな」


「私もやりたいなぁ!招待が無くても出来るの?」


「GW開始の第一期は招待枠以外はもう埋まってるんだけど七月の夏休み開始の第二期はこれから募集になります」


「三つもいらないから一つでも二つでも回してよ」


「ゆりあは大変な目にあったんだからラッキープレゼント沢山貰いなさいよ。私は夏休みからで良いから」


「いや、美南海ちゃんとみふゆが先に初めてくれ。俺は夏休みからで良いさ。丁度五月六月は忙しい仕事が入ってるんだ」


最終的に兄が譲り私が三つ、姉と美南海が一つづつ受け取ることに決まった。


プロローグの後に親族紹介の回を挿もうと思っています。


国民IDとは個人認証の為のシステムで指紋・虹彩・DNA・顔・体格・声・病歴などを含む様々なデータと繋がっていると言う設定です。

今回のクリラビのように国と提携するゲームでは国民IDの登録が必要になっています。

当然プライバシーの保護にも厳しいと言う設定です。


それにしてもネーミングにセンスが無いわぁ(^^;

国民IDのイモ臭さと言い……

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