バトル:恋愛 50:50 理性:本能 50:50?
ストックが切れそう…ついに…書いてるのに追い付かれる…
腕は完全にくっついた訳ではない。外は繋がっているが、おそらく筋肉やら神経やらは繋がっていないはずだった。証拠に左腕は動かない。
が、雑魚を倒すには十分だった。
まず、三人グループが来た。カインが忠告してくれた通りだ。
「けけけっ!いっておくが、今降参したら無駄に傷つけたりしねえぞ!」
「完全にこっちの台詞だな」
鞘をつけたまま、刀を軽く振る。一応剣を持っている奴が居たので回収。もっとも、ナマクラだったのであくまで予備としてアイテムボックスに入れておく。
「お、覚えてろー!」
「もう来るなよー」
ひらひらと刀を持った右手を振ってお見送り。彼らはボコられてから刀が怖いらしく、異常にビクビクしていた。
二組目は一人だった。一人で来るということは、かなりの実力者なのだろう。
流石に片腕が操れない(しかも剣道なんかでは重要な左腕。村雨流剣術でも両手持ちの時は左手を基準として振る)俺では手に余るかと思い、誰かに任せようかと思ったとき、シャールが思いきり手をあげた。
「私は今まで全然活躍してないの!たまには活躍の場がほしいの!」
そう懇願するシャールに俺も渡りに船とばかりに乗っかった。お手並み拝見だ。
「行くの!ゾンビ!」
「は、ゾンビ?そんな雑魚、私にとっては敵ではな……え?」
「最大出力はもったいないの!MPは温存しておくべきなの!」
こっちの世界でもMPって言うんだ、なんてバカなことを考えた時には、すでにゾンビは100を越えていた。これでもまだ最大出力じゃないらしいのだから恐ろしい。
「ゾンビ、殺しちゃ駄目なの。分かったの?」
こくりと頷いた(俯いただけかもしれない)ゾンビ達は一斉に挑戦者の方へ飛びかかる。……へえ、ゾンビってこんな俊敏な動きするんだ。敵になったら怖いなあ……。
「ぐおあああぁぁぁあぁ」
うわキモっ。
しばらくすると、ゾンビミキサーから挑戦者が出てきた。
なんか戦うのも雑魚だと面倒になってきたので、こう宣言しておく。
「俺たちはカインに勝った!俺たちに勝ちたいなら、あいつ以上の戦力を連れてこい!」
実際は倒したかどうかは微妙だが、これくらいはあの似非忍者も許してくれるだろう。……なんか悪寒が走ったが気のせいだな。うん。
「なっ、あのカインに!?お前、そんな馬鹿なことを言っていたらカインに殺されるぞ!」
「俺を殺そうとした奴が言うことでは限りなくないが、忠告ありがとう。だけどまあ、勝ったんだからしょうがないな」
そう言うと、男から血の気がサーっと引く。それほどカインは強いのだろう。
男はマ○ルさんのような無茶苦茶な走り方で帰っていった。う○た京介が好きなら分かるだろう、この比喩。
さて、男がどこで吹聴したのか知らんが、人が全然来なくなった。おかげで定期的に俺たちに襲う怪物、退屈がやってくる。
「……どうする?晩飯はさっき食ったし、挑戦者が来ないとやること無いぞ」
「いっそ一足先に寝ちゃう?ボク今日はいっぱい魔法使って眠いよ……ふあぁ」
「それは名案なの。フィレスとヒカルは一緒に寝るの」
「そうだねー……」
「そうだなー……ふあぁ、俺も眠くなっちまった」
「やっぱり?眠いよねー」
「そうだなー……」
話が途切れる。脳もあんまり働いてないし、瞼も重い。このまま寝るのもいいかも……。
「「って今何て言った!?」」
俺とフィレスでシャールに詰め寄る。なんか、イッショニネルとか聞こえたけど!
「何って……ヒカルとフィレスはもう恋人同士なの。恋人といえば、一緒に寝て、そしてすることがあるの」
「そりゃそうかもしれんが、俺たちは14だぞ?早すぎるだろう」
「? 貴族の子どもとかは私くらいで出産してるの」
「は?…………ああ、そういうことか」
地球……というか日本とは丸っきり文化が違うのだ。政略結婚があって、互いに望まない子作りだってする。
「いやでも、俺たちは貴族でもなんでもないし……」
「うるさいの。人がせっかくお膳立てしてやったの。男ならおとなしく据えられた飯は食うの」
そんな台詞と、それからフィレスと共にある部屋へと送り出された。その中央にはでかでかと……。
「……かわいいベッドだな」
「お、大きいね……」
ピンクのフリルが付いた大きなベッド。ナニをするのかは容易に想像できる。
「ま、まあこんな演出されても俺は手を出さないから、安心しろ」
「え……?あ、そ、そうか。そうだね。えーっと……」
フィレスはそこで唐突に腕を組んだ。そして、胸を強調するように押し上げる。が、そこはすかすかの胸。なんの引っ掛かりも見せない。
「うっ……」
苦しげに呻いて、胸元のボタンを緩めようとする……が、まずボタンのある服ではなかった。
「ううっ……」
次はスカートをたくしあげようとする……も、ズボンだ。裾を捲るに留めている。
「うううっ……」
そんな唸り声を上げて、フィレスはベッドの縁に座り、俺に手招きした。別に逆らう理由も無いので普通にベッドに座る。正直、何かをしようとして空回りしている状態が可愛すぎて理性が結構ヤバい。
「ねえ、ヒカル……」
おそるおそる、といった感じで喋りかけてくるフィレス。一体何を言うつもりなんだ……?
「ボクじゃ、駄目かな……?」
俺の理性は崩壊した。




