~ザ★初ミッション~
お話は実在しません!
「それを読み、すぐにアイテムの準備をしなさい。」
ナノとレオは、渡された紙を見つめた。そこには飛行機の出航時間。
そして、今回の『ミッション』が書かれていた。
「「はいっ」」
二人は笑顔で言った。
「本当は、十八年生のS級の者に頼みたいのだけど、何者かによって、食事に毒が盛られていたみたいでね。シャネルはいいとして、はぁー・・・よりによって成績最下位のアンドリンナを使うとは・・・はぁー。」
校長がまたため息をつく。でも、そんな憎まれ口も、嬉しすぎて有頂天になっているナノには聞こえていなかった。
紙の『命令』には、
・身長、百五十から百六十の二人組みを、フランスのベルサイユへ行くまでに取り押さえ、情報を取り返す。
としか書かれていなかった。
「相手は他のスパイスクールの生徒の可能性があるわ。あなた達には初ミッションだと思うから、心して取り組みなさい。」
(他のスパイスクールの可能性がある・・・。)
ナノは、校長の言葉を心の中で呟いた。
校長は、ナノとレオに手を差し出した。
ナノは、握手だと勘違いして、つい、その手を握ってしまった。
「・・・紙をよこしなさい。」
校長の冷たい目。
ナノは慌てて手を離して、貰った紙を校長の手の上に置いた。
「飛行機はまだ出発していない、今なら間に合う。貴方達がベルサイユに着かない事を強く願うわ、敵の目的は情報を高く政府に売る事。どうにか食い止めなさい。」
校長は、すぐ横の蝋燭で紙を燃やした。
「「はいっ」」
「校門に迎えの車を置いといた。任務遂行を祈る。」
「「はいっ」」
ナノとレオは敬礼して、校長室を出た。部屋に戻ったナノは、アイテムなどを入れた鞄を持ち、
「シャルル、マキ、行ってくるね。」
気絶している、マキとシャルルにそう言い、校門へ走った。