表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/8

~時間は待ってはくれないの~


文章もまだまだで、幼稚ですが、どうぞ読んでください。


登場人物や組織は、実在しません。


 プロローグ


T、R、二人は、真夜中、ある学校に忍び込み、慣れた手つきで、あるコンピューターシステムの全ての情報を、特殊な機械に入れ込み、コンピューターを閉じた。

 その間に掛かった時間は、五十二秒九二。

 普通の人間ではありえない早さだ。


 コンピューターが侵入されたのは、九月七日の真夜中の事だった・・・。



 Ⅰ アリマンテイル学校


 九月八日。午前五時十九分。

 ジリリリリッ

非常ベルが、けたたましい音を立てて学校中に響き渡った。

「何事!」

「みんな大広間に集まるのよ!」

 学校中の生徒達は、真剣な顔付きで、真っ黒のコートを翻しながら、大広間へ向かった。


 大広間に、三千人を超える生徒が集まった。

集まっている全員を見まわせる高さの場所には、この学校の校長、オリエンヌ・ジェーキンソン。

 いつもは厳しく、目を吊り上げている女の校長が、少しやつれた顔をして、みんなを見下ろしていた。

 その様子には、生徒全員が驚いた。

(きっと、すごく大変なことが起こったんだ・・・。)

 この学校、アリマンテイル学校の生徒の一人、アンドリンナ・ラウ・ナノは、校長先生の顔を見て思った。


 ここ、アメリカ合衆国のワシントン通りには、東京タワーを横倒ししたものを五つくらい並べたくらいの大きな学園がある。

 その学校は、他の学園とは少し違った。

 まず一つは、赤ん坊の頃から通い、そこで住み、休暇のときだけ家に帰る事。

 皆、同じ黒いコートを着ている事。

 世界的に関係するような仕事をし、報酬まで貰える事。

 勉強は、体の作り、騙し方、武器の使い方、変装、武術、コンピューターの仕組みや、様々な機械のコントロール、色々な状況に応じて、対処出来るようにするために、色々な訓練を受けている事。

 この説明で解っていただいただろう。この学校が、他の学校と少し、いや、ものすごく違うことを。


         $ $ $ $ $

 

 ナノは、真剣な顔で校長を見つめた。ナノだけではない、他の生徒も、この事態の悪さにとっくに気が付いている。

 校長の口が開いた。

「生徒の皆、我が校のコンピューターシステムが、何者かによって侵入されました。」

 その言葉を聞いた瞬間、大広場がパニック状態になった。

 絶叫をする人や気絶する人までいる。

 普通の学校は、コンピューターシステムが侵入されても、ここまでの騒ぎにはならない。

 でも、この学校が、他の学校と違い、秘密組織校だとしたら・・・?

 そう、この学校は『スパイ』を育てるための、重要な秘密組織学校なのだ。

 面食らったナノ。絶叫はしなかったものの、目まいがした。

 コンピューターに侵入される――それは心臓を刺されたのと、ほとんどかわらない。いや、もっとひどいかもしれない・・・。

 ナノの隣にいる親友の、ラリーク・マキと、ヘンリー・シャルルが、ナノの腕を握った。

「ナノ~!私の学校もう終わりだよ~」

 情けない声で言うのは、カールがかかった金髪に、長い髪が特徴の、背が低いシャルル。ものすごく男子にモテる。

「ああ、きっと政府に情報を売って、うちらを全員まとめて逮捕させるんだよ~」

 早口で言うのは、黒髪をいつもポニーテールにしている長身のマキ。

「大丈夫っしょ、十八年生(高校三年生)の頭脳派のS級の人達が何とかしてくれるよ!」

 ナノは、いつもの明るい声で言った。だが、その声はかすかに震えていた。

「静かにっ大丈夫、手は打ってある」

 校長がいつもの刺々しい口調で言った。

(そう言えばそうだよな、手を打ってないで、みんなに知らせるなんて、パニックを起こすだけだもん。)

 ナノは思った。

「すでにS級のコンピューター専門の者にどうにか修正をさせている。だが、まだ犯人を掴めていない。皆、心して生活するようにっ以上っ部屋に戻れっ」

 校長の声で、みんなはすごい速さで部屋に戻った。


S級とは、最級ランクのことで、A、B、C、D、E、F級とあり、F級が最低級。

 ちなみにナノはF級。


「シャネル・ミフ・レオは、ここに残りなさい。」

 校長が止めたのは、冷血の理屈バカの、でも、A級で超天才の、ナノが大っ嫌いな、同じ十四年生の男子だ。

 そして、ナノは、生まれてからずーっと、レオと同じクラスだ。

「はい。」

 レオは、真剣な顔で、でも少し嬉しそうな顔で、校長の近くで残っていた。

「あたし、あいつ、大っ嫌い!」

 ナノが、レオの背中にあっかんべーをしながら言った。

 でも、シャルルは首を横に傾けた。

「そう?私は結構タイプだな、かっこいいし、かっこいいし、かっこいいもん。」

「シャルル・・・かっこいいしか言ってないよ・・・。」

 そう、あのレオは、なぜかモテる。

 そこがまた気に食わない。

「でもいいよね、レオの奴、頭いいからきっと犯人探しの手伝いをするんだよ、十八年生(高校三年生)と混ざってさ。」

 マキが、羨ましそうにレオを見る。

「でしょうね。早く部屋に戻ろ!朝食もまだだし、授業の用意をしなくちゃ!」

 ナノは話題を変えて走り出した。

「待ってよ~ナノ早すぎ。」

「そうそう、ナノは運動だけはすごいんだから~」

 シャルルとマキが、その後を急いで追いかける。

 ナノの部屋は畳八畳分くらいの広さで、マキとシャルルと共同だ。

読んでくださってありがとうございました。続きも書くつもりですので、どうぞよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ