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質問に答えない尾崎凌駕

 

   質問に答えない尾崎凌駕

   

 まあ、確かに……

 ライラックが日本では北海道や東北など冷涼な地域の代表的な庭園木であるのは事実だが、南九州に皆無というわけでもないだろう。

 ただ「針金の蝶々」でライラックが重要だと書かれているから、何かあるんじゃないかとね。

 確かに東北、北海道だと……

 雪! そうだ! 密室の謎がわかったかもしれない!

 

 玄関はドアチェーンで出入りは不可能!

 窓も内側から施錠されている!

 しかし、屋根はどうだろう?

 

 北国なら雪下ろしが必要で――

 屋根に上がるために、何らかの……

 例えば室内から屋上に出られる天窓のような……

 

 いやいや、失敬。

 やはり別荘は南九州にあったわけですね。この考えは捨てますよ。

 

 次の――

  とある死刑囚(未決)の手記 に進みましょう。

 

 ここで気になるのが「カルディナ」です。

 トヨタのステーションワゴンですが、ちょっと唐突すぎませんか? 別に具体的な車名を書かなくても――

 本当に「カルディナ」だったのでしょうか?

 

 仮にその持ち主に――

「ほう、カルディナ、トヨタのステーション・ワゴンですね?」そう尋ねたら、

「いいえ、バンです。カローラバンです」そう返ってくるかもしれない。

 いや実際にカルディナだったとしても、サスペンションがヘタってしまっていて乗り心地が最悪なのかもしれません。

「いや、乗り心地が酷くて『バン同然』です」そういうことなのかもしれない!

 つまり「カルディナ」の所有者は坂東善――つまり水沼だったのかも!

 バンは貨物車――つまり物を運ぶ。人ではなくモノを!

 モノとは人体模型?

 いや、遺体ですよ!

 

 水沼が妻、良美の遺体を運んだという暗合が――

 

 いや、とにかく――

 

 叙述トリックの可能性を上げていくとキリがない。しかし、きっと何かが隠れている! でも、やはり一番重要なのは……

 


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