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ちょっと気になったことをAIに訊く

 

   ちょっと気になったことをAIに訊く

 

 ちょっと気になったことがあるので、それをAIに訊いてみることにする。

 

 尾崎凌駕と同じく、

  

 第四部の

  鹿野信吾の手記 2 に代えて、ある姉妹の会話

  水沼の手記 3

 の二つの章を読み込ませた上で以下の質問をしてみた。



 首猛夫:

 義理の妹の良美は初恋の尾崎諒馬が姉に振られたので複雑な感情を抱いていませんかね? 一応ミステリーなので、姉に殺意を抱くとかは考えられませんか?

 

 AI:

 十分に考えられると思います。特に、義理の妹の良美はミステリー好きで、人殺しの話を「何ともない」と言っている点が気になりますね。


 ※いや、ミステリーが好きだからって……

 そうも思ったが、AIの回答の続きを読んでみる。


 姉の良美が尾崎諒馬を捨てた理由も、


「ミステリーが嫌いだから」

「夢を追う男とは結婚する価値がない」


 と、どちらも妹にとって納得しづらいものです。

 義理の妹の視点で考えると、


「姉が尾崎諒馬を捨てなければ、彼はまだ自分の憧れの作家でいられたのでは?」

「姉のために殺人のないミステリーを書いたのに、結局捨てられたのは報われなさすぎる」

「姉が尾崎諒馬を捨てなければ、私は彼と結ばれたかもしれないのに」

 といった感情が湧いてもおかしくありません。

 特に、ミステリー好きであることを考えると、「復讐を考えるが、それを実際に実行するかどうか?」という葛藤を――

 (以下略)


 ※いや、ちょっと違うような……

 

 首猛夫:

「姉が尾崎諒馬を捨てなければ、私は彼と結ばれたかもしれないのに」は少し飛躍しすぎでは? 姉が尾崎諒馬と結婚すれば尾崎諒馬は義理の兄になるくらいかと思いますが


 AI:

 確かに、その点は飛躍しすぎですね。義理の妹の良美が抱く感情としては、

 姉が尾崎諒馬を捨てなければ、彼は義兄になっていたかもしれない

 姉が捨てたせいで、彼は失意のうちに筆を折り、作家としても終わってしまった

 自分の初恋の人が姉によって不幸になったのは許せない

 このあたりが自然な感情でしょうか。


 特に「姉が捨てたせいで彼の人生が狂った」という視点を持てば、

「姉が尾崎諒馬を捨てたことで、私は彼にもう会えないし、彼も作家として終わった。姉さえいなければ……」

という思考になり、姉への恨みが生まれるのも納得できますね。

 

 ※うーん、ひょっとしたら祐天寺良美が尾崎勝男と婚約したのは勝男の姉の良美が尾崎諒馬と結婚すると思っていたからではないだろうか? 初恋の尾崎諒馬と結ばれなくても、彼が義理の兄になってくれれば……

 

 AI:

 ただ、そこから実際に殺意に発展するかどうかは性格や状況次第でしょう。

 義理の妹の良美が、感情を抑え込めるタイプなのか、それとも激情に駆られやすいのかで方向性が変わりそうです。


 ※ちょっと思うところがあるのでAIにぶつけてみる。


 首猛夫:

 殺意に発展するとしたら、姉良美が既に瀕死の重傷を負っているのに救助せずに放っておく、とかはどうでしょうか? 

 

 AI:

 それは心理的にもミステリーとしてもかなり効果的ですね。


 義理の妹の良美が姉の良美に対して 「直接手を下すほどの殺意はないが、助ける義理もない」 という心理に至るなら、放置という形の殺人(もしくは不作為による死)が成立します。


 シナリオの可能性

 偶然の事故 or 他の要因で姉が瀕死の状態に

 たとえば事故、転落、あるいは別の誰かに襲われた結果、姉が命の危険にさらされている。

 

 義理の妹の良美が現場に遭遇する

 彼女は助けることができる状況にいる(救急車を呼ぶ、応急処置をするなど)。

 だが、彼女は助けない

「姉さえいなければ」という気持ちが強まり、助けるべきか迷う。

 そして最終的に、「助ける義理はない」と判断し、見殺しにする。

 あるいは、ただその場を去るだけかもしれない。


 (以下略)


 首猛夫:

 ありがとう 自分の感覚とほぼ合った会話が成立し、ほっとしました。いつもありがとうございます。またよろしくおねがいします。


 やはり、良美ちゃんは義理の姉の良美が殺害された現場に戻っていたのかもしれない。小説には勝男と別行動で先に別荘に行っていたとしたが、勝男より先に佐藤稔宅に戻っていたのかもしれない。

 二人の良美は仲が良かったから良美ちゃんも合鍵をもらっていたのかもしれない。それで倒れている義姉を発見する。状況から佐藤稔、つまり坂東善が……

 ああ、そこに勝男が……

 良美ちゃんは慌てて隠れて……

 勝男が去った後、首のない義姉、良美の亡骸を見てしまう。

 そういうことなんだろうか?

 

 いや、流石に勝男とは入れ違いになったのだろう。良美姉さんの斬首は母屋の二階のクーラー・ボックスの中身で深夜に知ったのだろうか?

 

 気になって、佐藤稔宅にこっそり戻ってみる良美ちゃん――

 家の中で何やら音がして、佐藤稔=坂東善がアタフタと出てくる――

 佐藤稔は鍵を閉めて出ていくが、良美ちゃんは合鍵を持っている。なので、中に入り――

 倒れている姉良美を発見するが……

 救急車を呼ばず……

 いや、そこに勝男がやってきて……

 良美ちゃんは思わず身を隠し、家の外に出る。そしてそのまま伺っていると……

 勝男がクーラー・ボックスを抱えて出てくる!

 

 そうだ、そんな感じだ。

 そうであれば……

 姉良美が倒れていたのを目にしたが、大したことはなく、自分には責任はないと思った。

 なぜなら、何かあれば勝男が救急車を呼んだだろう、と――

 しかし、その夜別荘の二階でクーラー・ボックスの中を確認してしまう。

 勝男が来る前に姉良美は倒れていた。

 佐藤稔=坂東善が殺したかもしれない――

 しかし、まだ首は切られていなかった。

 それで、勝男が首を撥ねた!

 斬首が佐藤稔=坂東善でないのは明らかだ!

 

 それを別荘二階でクーラー・ボックスの中を確認した時に理解したに違いない!

 良美ちゃんは賢い娘だった。一瞬ですべてを理解したのだ。

 勝男の正体をその時知った!

 そして

 ……助けて……

 尾崎諒馬=鹿野信吾に助けを求めた!

 しかし――

 


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