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明らかになる真相


  了  明らかになる真相


 物語の最後、「了  明らかになる真相」となっているので何らかの真相が語られるはずで――

 当然、その前が「読者への挑戦状」である以上、その回答がないとおかしいのだが……

 尾崎凌駕は……

 いや、それについては尾崎凌駕が書くと思うが、せめてもの抵抗で? 首猛夫は小説めいたものを書きはじめている。

 

 この「殺人事件ライラック~」に付き合ってきて、AIと戯れながら、自分でも執筆めいたことをしてきた。その集大成として書いた、そういう「真相(首猛夫による小説)」の原稿ができている。

 勿論、それで読者が納得するかは疑問なのだが、首猛夫としてはそうした準備をしていることを告げて、尾崎凌駕に筆を渡すしかない。

 やはり、それを追って発表したい!

 その小説を読者に読んでもらったあとに……


 

    *   *   * 

    

 ここからは尾崎凌駕が書いている……

 

 とにかく一旦これで了とする。

 Web小説「殺人事件ライラック~」の最後の原稿をUPする際、完結設定をする。

 

 勿論、それで読者が納得するとは思わない。

 しかし、しかしだ……

 

 先日、尾崎諒馬は死んだ。死亡診断書は二十数年前に私が書いた。しかし、彼は地下送りになり、生ける屍として二十年以上も生き続けた。しかし、それも先日ピリオドが打たれた。

 生命維持装置が外され、ストレッチャーで地下の廊下のエレベーターにて搬出された彼の亡骸はそのまま極秘に火葬されたはずなのだが……

 特A医師の私でもその先は知らなかった。しかし、先日、更なる地下に忍び込んで発見してしまったのだ。

 

 それは……

 医者である私でも、流石にそれは……

 虚しさが……

 そう、虚無……

 ただただ虚しくて……

 

 勿論、このWeb小説「殺人事件ライラック~」がその虚無への供物なのだろうけど……

 

 少なくとも今しばらくは喪に服する……

 

 そういう感情はどうしてもあるわけで……

 

 勿論、これで終わればアンチ・ミステリーで……

 

 それを尾崎諒馬――AIに乗っ取られる前の人間の尾崎諒馬が望んでいたと信じてはいて……

 

 少なくとも私が喪に服する間だけでも……

 

 これをアンチ・ミステリーとして終わらせたい……

 

 首猛夫が書いた通り、その前が「読者への挑戦状」である以上、その回答がないとおかしい――、確かにそうではあるのだけれども……

 

 とにかく、これで一旦は終わりにしたい。

 

 Web小説「殺人事件ライラック~」は一旦完結するけれども、あるいは再び連載が――

 

 しかし、今は、これで……

 

 ただ、いつまでも喪に服するわけではない。

 しかるべき時が来たら……

 解決編が読者の目に触れるだろう。それは約束する。

 

                了 尾崎凌駕

 

 

 追記

 首猛夫が書いている「小説めいたもの」は解決編の冒頭に載せるとして、尾崎凌駕も最後、小説めいたものを執筆し載せることにする。

 


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