表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
終焉の物語  作者: NaoのR@迷走中
第一章
7/11

第二夜-魔獣の哭く夜-1

魔獣とか災い・・・と

アイラとビショットの仲の展開

魔獣・・・この世界の「獣」とは異なり殺戮や破壊しかもたらさない「物語」の中のモンスターに近い生物でアトランティス崩壊以降姿を現すようになったとされる。

この前の盗賊退治でビショットが倒した地竜はドラゴン族の一種で大型の「獣」とされ魔獣とは区別されている。


50年ほど前、この世界は魔獣グリナスの復活により存亡の危機を迎えたが幸いにもガラン三賢者の活躍により魔獣グリナスは封印された。歴史を紐解くとこのような人類危機がこの世界では数十年から数百年に一度の頻度で発生し人々はこれを大いなる「災い」と呼んだ。


アイラとビショットは辺境は隣国の町アデーラから街道を徒歩で北に向かっていた。ビショットはアデーラで散々な目に遭った、とため息ばかりついていた。アイラが彼の服装がださいとか言って服屋を何軒も連れ回されたり、このひどい髪型何とかして!と言って床屋に行かされたり、と小うるさい連れが出来たものだ、と。だが店を何軒も回ったりするうち北へ向かう街道は「獣」の活動が活発化していて定期の馬車も運航停止している等いろいろ情報も得ることができた。しかしながらアデーラから北へ行った村でビショットの幼馴染と会う約束をしていたらしくやむなく徒歩で向かうこととなった。


「疑問なんだけど」

アイラはは口を開いた。旅を始めて2週間余り、二人の間で会話は徐々に増えていったが相変わらずお互い何考えているか?手探りの状態であった。

「その幼馴染とはどうやって約束したの?」

この世界では「電話」は普及し始めているが遠方、それも他国との連絡となれば高度な魔法技術を使う以外ないとアイラは考えたのだった。

「んー、鳥急便だったかな?」

と誤魔化すように答えた。鳥急便とは字のごとく鳥が運営する配送屋さんである。

「ふーん。そんな時間あった?」

「辺境を出る前にな、はは」

アイラはビショットが嘘をついているのが少し分かるようになってきたがそこはスルーした。これ以上聞いても正直に答えないと思ったからだ。

「そ、そう言えばさっきの店のお茶美味しかったな?」

と強引に話題を変えようとするビショットに嘘を確信したが言いたくないこともあるな、とアイラは思い

「うん、美味しかったね!」

とアデーラの話をしながら人通りのほとんどない街道を進んだ。


街道を歩く事3時間、ビショットはある異変に気づいていた。

(獣が殺気立っている!街道には獣除けの結界、獣除けの匂い袋もあるから問題ない、と思いたいがいきなる。)

「獣の鳴き声がよく聞こえるね。」

獣の殺気に気付いているのかアイラは言った。

気になり始めると無視できなくなるものである。二人の間の会話はほどんどなくなってきた。

更に暫く歩くとアイラの態度がよそよそしくなり話かけても上の空であった。

獣の殺気が強まったせいかとビショットは思ったが違った。

(さっきのお茶のせい?)

急に迫った尿意にアイラは困惑していた。

「む、村まであとどれくらい?」

「あと2時間ほど、か?」

(2時間?無理、無理、無理!もたない!)

「顔色悪いぞ、どうかしたか?」

「な、何でもない。だ、大丈夫。」

無神経に効いてくるビショットにイラッとしながら

「こ、この辺り、いい薬草が多いみたいだからちょっと摘んで来るね!」

限界寸前、街道のわきの茂みに入るアイラ。獣除けの匂い袋のあるし大丈夫か?と思うビショット。

(ま、間に合った!)

ホッとするのもつかの間、

「がるるる---!!!」

と獣の唸り声に思わず悲鳴をあげるアイラ。それを聞きアイラの所に飛び込んで来るビショットは

「あっ・・・」

獣は去ったようだがビショットは見てしまったアイラの姿を・・・


(き、気まずい)

街道を更に進むも無言の時間が続き、二人は顔を見合わせてこともなかった。

(責任取ってよね!)(は、恥ずかしいところ見られた・・・)

などとアイラの頭の中もグルグルいろんな考えが廻った。

そんな二人に遠くから呼びかける女性の声がした。帯刀している所を見ると騎士の様だった。

「ビショット殿ーーー!」

声を掛けたのは顔見知りの騎士だったが

「無視だ、無視!」

とビショットは以前から厄介ごとばかり持ち込んで来る女騎士にうんざりしていて少々顔を険しくしながらそう言って通り過ぎようとした。

「無視しないで下さい、ビショット殿!」

「ロクな依頼持ってきたこと無い癖によく言う!」

「いいんですか?カレン殿の使いでここまで参上したんですが。」

ビショットとって懐かしい幼馴染の名前に振り返った。

アイラはきょとんと不思議そうな顔をしていた。











駄文、読んで頂きありがとうございます。

まだまだ続きます!(予定)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ