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見習い冒険者の 報告日記

森の木が枯れているという調査を受けた 見習い冒険者のパンクとミリーは主人公と出会うのでした。

キャー!


ミリー、静かにするんだ。声を立てないで・・。


パンク、 どうしてこんな事になったの?


わからない。けど 最近山の木が枯れるようになったのは 火炎ツムリが原因で間違いないようだ。

ギルドに報告しよう。


間違いないようだ。じゃないわよ あのモンスターは私たち見習い冒険者が倒せる敵じゃないわよ。


ああ 銅の剣ぐらいじゃ 溶かされてしまうだろうね。


バキ!


え!


薄暗い森の中、切り株に隠れた少年と少女は蒼白になった顔を見つめ合った。

薄暗いおかげで火炎ツムリから身を隠せていたのに どちらが立てたかわからない

枝を バキ!と踏む音が木々を反射して火炎ツムリの元へ届いてしまったようだ。

オーラのような炎をたぎらせてギョロギョロとした目つきは活発に動き始めた

混乱しているのか?いいや 怒っていらっしゃる。

人を殺すために生まれてきたそれは 二人に激情して突進をしてきた。


パンクは剣を構えて 軽やかに右に左にステップを踏む。

「こっちへ来い!」


道具屋のエミーは 右手に薬草。左手にドロルの毒草を持ちバンクの一撃のチャンスに備える。


しかし 二人は見習いだった。

パンクの剣は 案の定、突き刺した剣先から火炎ツムリにドロドロに溶かされて、エミーが持っていた毒草は唯一、炎が出ていない目玉にぶつけることが出来たので窮地を脱出した。


はぁはぁ まだ 追ってくるのか?

もう 私 ダメ。。


二人は岩場に追い詰められてしまった、しかもあろうことに火炎ツムリは二人の前に分裂を始めて中くらいの二匹になった。


もうダメだ!

やられる・・。

もうダメだと思ったそのとき 声がした。


「スライムの実だ! いっけー!」


ギュルルル・・・

ギュルルル・・・


二体のモンスターは ドロドロの粘膜に包まれてその火炎を生かすことなくジュージューといい音を立てながら 倒されてしまった。


助かったのか?

よかった。。シクシク


岩場の上から 「大丈夫か?」と声がして現れたのは これまた意外な農民衣装を着た黒髪の人物。

白い布の道具袋を肩に下げ こちらへ駆け寄ってきた。


「俺の名前は レムジャーグル。ジョブは農民。農家をやっているんだ。レムって呼んでくれよ。」


ヘラヘラと笑う男は レムジャーグル。いかにも村によく居そうな人のよさそうな村人だ。

火炎ツムリは レムが倒したのか?

駆けだしとは言え 道具屋のミリーも見たことがない「スライムの実」というアイテムは一体どんなアイテムなのか?なぜ持っていたのかも検討が付かない。

顔を見合わせる二人は 納得のいく答えを求めて話を進めてみることにした。

「お前が。。いいや 助けてくれてありがとう礼を言う。火炎ツムリを倒したのは レムなのか?」


「そうだけど。ところで お願いがあるんだ。俺を 二人のパーティーに入れてくれないか?」


火炎ツムリを倒して助けてもらったことは間違いないかもしれない。

だけど 初対面の相手をパーティーに加えるほど お人よしでもなければ

レムと名乗る男のジョブは農民だ。

ミリーの様に特殊な道具でサポートをしたり 知識を生かしてマルチに支援のできるジョブでもないだろう。


「助けてくれたのは感謝している。だけど 仲間にはできない・・」

「ごめんなさい 私たち二人パーティーで行動するのが得意なの」


そう伝えると レムはしょぼくれた背中を見せながら街の方へ歩いて行ってしまった。


・・・・

俺は レム。

農民ジョブのみんなとこの街で農家をしている。

今日は 小麦の収穫の日なんだ。

2カ月ほど成長した ワラをカマで刈り取って地面に置く、普通なら1年待たなきゃいけない麦だけど 俺には特殊スキルの「恵まれし種」がある


「スキル:恵まれし種」の力によって 種になるがいい!!!


プチ プチ プチ

まだ 青々と茂っているはずの麦のワラが その形を麦の種へと変えていった。


どっさりと 実った麦を袋に詰めて レムは小麦を売りに街へ行くのでした

  

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