二人で舐めちゃいました
とりあえずここまで更新です。
嵐のような日々が過ぎ去って行った。
俺は身も心も男のままでいられている。
本当に良かった。
「で、何で俺はこんなふうに縛られてるんですか!!」
「気が付いてしまったのか…」
「意識ある中で、縛られているのに気が付かない奴なんているか!!」
「仕方ない。お前を昏倒させたところから話を回想させようではないか」
「ちょ、昏倒って…」
18年前。
「ちょい待て! 何でそんな古いんだよ!!」
我が日本に謎の生物が襲来した。
「ええええ!! 俺関係あるの!?」
口癖として、~でありますを使っていた。
「ねえそれ軍曹だよね!? 緑のあの軍曹だよね!?」
「何言ってるんだカイト。ル○ージは謎の生物では無いぞ」
「誰も永遠の2番手の話してないよね!? つか真面目な回想してくれよ!」
数分前、海斗を昏倒させた歩は部室へと入って行った。
渋谷奈緒美の命令で。
この後海斗は普通に縛られて…
「省略かよ」
「ええ、何も面白くないしね」
「あれ、アクアさんも縛られてるんですか」
「オシオキだそうよ。勝手に海斗を男に戻した」
「私も縛られてるよー」
俺だけでなく、アクアさんと聖子先輩も縛られていた。
「あ、ちなみに私は自分から縛られたよー」
聖子先輩が俺に会釈する。
「分かっていたので敢えて訊かなかったことを察してください」
「さて」
奈緒美先輩が俺とアクアさんに近づいた。
「咥えろ」
「え?」
奈緒美先輩は俺に左手の中指を差し出した。
「さっさと咥えろ」
「で、でも……」
「じゃないとア*ルにぶち込むぞ」
「ぐうっ…! わ、解りました…」
俺は奈緒美先輩の中指を丹念に舐め始めた。
何でこんなことを……
そんな様子を、アイケンメンバーとナギサが凝視している。
……恥ずかしすぎるだろ。
「おお。中々上手いな。特訓したか?」
「しないです!」
「声に出すな! 首振りで答えろ」
俺は首を縦に振った。
「アクアたんは右手だ」
「わ、私も……?」
「当然だろう? 海斗と同じことをすればいい」
「わ、分かったわ……ちゅっ」
アクアさんも俺と同じことをした。
何て言うか……すごく……エロいです……
「わ、私も舐めたいな……」
歩ちゃんから不穏な言葉が漏れるが、俺の耳には入らなかった。
「さて、疲れたな」
奈緒美先輩が俺とアクアさんに言う。
「はぁはぁ……」
「はぁはぁ……」
俺とアクアさんの息が荒いのは興奮したからではない。
最低でも俺はそうだ……と思いたい。
「結局最後までしてしまったな?」
「してないっ! 勝手に話を捏造しないでくれ!!」
「で、アクアたんはどうやってその薬を手に入れたんだ?」
「話せば長くなるのだけれど、知り合いにアマチュアの小説家の人がいて、その人がくれたの」
「短っ!! 長くねぇし!!」
つかうさんくさいな、そのアマチュア小説家って誰のことだよ。
「これから先どうするか考えていたのだけれど、どうも上手い展開が思いつかなくなってしまったの」
「訳が分からんわ…てか医者の人が関わって無いと心配すぎるわ!」
「というかお医者さんごっこしよっか?」
「意味分からんよ!? このタイミングでボケるなよ!!」
「ふざけるなよ、聖子」
珍しく奈緒美先輩が真面目に、聖子先輩に怒った。
「ご、ごめんね奈緒美ちゃん」
聖子先輩は軽く落ち込んでいる。
「私も混ぜろ」
「そうだよね。医者と看護師の両方が必要だよね!」
「そっち!? 奈緒美先輩が珍しく真面目に怒ったな~と思ったのに!!」
「ついでに私も患者さん役やります!!」
歩ちゃんが自ら立候補する。
「乗るな!! この流れには逆らってくれよぉ!!」
「あんもう! 旦那様のいけずぅ~♡」
「何とかしてくれ」
俺は考えることを放棄した。
何だか、このままどうして超展開だったのかが、無かったことにされてしまいそうだ。
「じゃじゃ~ん!!」
「どわぁ!!」
そんなとき、アイケンの部室に下着姿の痴女が乱入してきた。
ちなみに、俺の姉です。
「真紀☆参上☆」
「☆が凄くむかつくんですけどっ!! つうか何しに来たんだ!!」
「ひど~い!! 貴方達に頼みがあってやって来たのよ~」
「頼みとな?」
アイケンメンバー全員で疑問の声を上げる。
「サツに追われてるから、手短に話すよ? かくまってくれる?」
「いやです」
「あ~ん、カイ君返答出すの早い~~~!! 早漏~~~!!」
「突然変なこと言うんじゃねー!!」
俺は姉さんの頭にチョップを食らわせた。
「あぁん♡ で、本題なんだけれど」
「「「「「へ?」」」」」
あえぎ声はスルーされたようだ。よかったよかった。
「この人を探して欲しいのよ」
姉さんが俺に写真を見せる。
どうやら男の写真だ。
「誰?」
「台場家専属護衛隊の一人、春日トゥース」
「わ、笑ったらだめですよね?」
アイケンメンバー全員が口元を抑えていた。
「絶対に笑ってはいけないアイケン部部室」
「うわああ!! 俺何回アウトになるんだ!?」
「と、いうわけで、次回からは探偵編だな」
「うわぁ……安請け合いだー……」
……夏休みも俺はアイケンで日々を過ごすみたいだ。
でも……悪くはないと思える自分がいる。
…つか家庭事情を学校に持ち込むなよ。
まるで富○先生…